将棋の名人戦七番勝負第3局が、5月7・8日の2日間、岡山県倉敷市「倉敷市芸文館」で行われ、初挑戦の豊島将之二冠(29)が4連覇を目指す佐藤天彦名人(31)に136手で勝利し、同シリーズ開幕から3連勝を飾った。これで名人位獲得まであと1勝。新元号・令和に、平成生まれの棋士としては初の名人誕生に王手がかかった。
第1局、第2局と快勝していた豊島二冠は、お互い9時間の持ち時間がほぼなくなる大熱戦を展開。形勢が両者の間で大きく揺れ動く中、最後は詰み筋を逃さなかった。過去76回行われている名人戦七番勝負で、開幕から3連勝した棋士は、全て名人位を獲得している。また、三冠獲得となれば、渡辺明二冠(35)が達成して以来、史上9人目の快挙となる。対局後には「結構ずっと難しいというか、結構際どい感じかと思いました。(第4局は)またしっかり準備したいと思います」