「トランプの”ジョーカー”でありたい」テレビ、大学、地方自治体で活躍する若新雄純とは何者か
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 テレビなどでも見かけるようになったプロデューサー・若新雄純氏。年齢は非公表で、「慶応義塾大学大学院特任准教授」という肩書のほか、「鯖江市役所JK課」「NEET株式会社」などを仕掛けてきた。

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 彼をよく知る人たちからは「自分の領域の決めつけをしない(アクセンチュア執行役員)」「相手を否定せず、一緒にいて気持ちがいい男(鯖江市役所職員)」「学問のあり方を変える存在(慶応義塾大学教授)」といった声が上がるが、街で聞いてみると、「社会学者?」「ミュージシャン?」「怪しい商売をやっていそう」「ネットの人っぽい」など、そのイメージは様々だ。

 9日放送のAbemaPrimeでは、そんな謎の男・若新雄純に密着。その人となりと思想に迫った。

■我慢しつづけた少年時代

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 人や組織の新しいコミュニケーションを研究・模索していると言うが、なぜ彼は新しいものを追い求めているのか。それを紐解く鍵は学生時代にまで遡る。

  福井県の自然豊かな町に生まれた若新氏。自由気ままな幼少期が過ぎ、中学・高校時代はビジュアル系バンドにハマるとともに、人間関係への疑問も抱き続けたと振り返る。「縦社会とか、部活の先輩・後輩とか、こういうやつは目立っちゃいけないとか何なんだ、みたいなことを物凄く田舎の山奥で感じていた。でも、これを辞めたら人生終わる、どこにも逃げ道はないと思って18歳まで過ごしていた」。

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 大学へ進学すると、自問自答を行動に移すようになる。学園祭ではひたすら自らに酔いしれながら歌って踊る「ナルシスト狂宴」というイベントのプロデュースも手がけた。

 大学の先輩と障害者の就職支援を行う会社を立ち上げ、副社長も務めた。仕事は軌道に乗り、社員も増えていったが、1年7か月で会社を去る決断をする。「色んな人が転職してきて、"いや若新君、会社って、普通はこうなんだから"と言う。その、"普通はこうなんだから"ということに疑問を投げかけ続けてきたが、うまく投げ返し切れなかった。今度はそこを追求するために、大学院で研究することにした」。慶応義塾大学大学院に進み、人や組織に関するコミュニケーション論などを研究。

■「試行錯誤して、新しく見つける。」

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 そして現在では慶応義塾大学大学院で、「特任准教授」として、世の中にまだ価値が認められていないような、一風変わった研究をしている学生を応援する「エキセントリック・リサーチ奨励制度」に取り組む。

 「研究するということに対して、もっと自由であっていいというか。"それって喜ぶ人がいるの?"とか、誰にとってハッピーなのかということがまだ見えていなくても、探り始めるからこそ初めて見つかったみたいなことがあるのでは。コミュニケーションも同じで、正しくコミュニケーションすることを目指すのではなく、試行錯誤して、新しく見つける。探していく」。

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 若新氏を有名にしたのが、地元・福井県鯖江市で2014年に企画したプロジェクト「鯖江市役所JK課」だ。至って普通の女子高生たちを集め、自由にアイディアを考えてもらい、新しい街づくりを活かすというものだ。国からも注目され、総務大臣賞を受賞。さらに牧野百男市長が女性活躍に関する取り組みとして国連本部でJK課を紹介するなど、知名度は世界に及ぶ。また、参加している女子高生たちは今年3月、女性のスポーツ参加推進について鈴木大地スポーツ庁長官と対話する機会にも恵まれた。

 JKたちのアイデアは、地元企業とのコラボでも結果を生み出している。市内のスイーツ店「けーきや」のレッサーパンダの形をしたスイーツ「レッサーチーズ」もその一つだ。店主は「うちのケーキの中では物凄く高い値段だが、意外と売れる」と話した。

■「偏見がない人だな、というのが第一印象」

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 ニートのための会社「NEET株式会社」では、100人を超えるニート全員を取締役にした。それも「壮大な社会実験」だという。「これによって彼らを救おうとか、そういう話ではなく、人間にとっての帰属意識だとか、ポジションを持つことがどういうことなのか、ということに関心がある」。

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 大阪府四條畷市役所では、女子高生とお菓子を食べながら流行りについて語り合う。地域活性化の一因になればと、次世代を担う若者に一翼を担ってもらいたいという市の事業として、女子高生だけの会社をつくるという"トンデモ企画"を提案中だ。

 若新氏とは数年来の付き合いだという東修平市長は「若い世代の方々に愛着を持ってもらい、ゆくゆくは起業する人がでてほしいなというのが根本にある。そこで女子高生と共に何か化学変化を起こした方がいいのではないかと」と説明。「(若新氏は)偏見がない人だな、というのが第一印象。"これをゴールにしていこう"という考え方の人ではないし、いつでもまっさらで問い直している。政治というのは、分からない中での解を見出していくという仕事なので、その辺りが自分の仕事と似ている」と話した。

 若新氏の活動はそれだけにとどまらない。ゆるい体験移住、ゆるい公益活動を行う社団法人を作るなど、実験的な地方創生プロジェクト、さらには実験的な就職支援や組織文化づくりなども手がけている。

■「トランプの"ジョーカー"的でありたい」

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 「仕組みを作るということを男子は目指す。大きな仕組みを作れると安定して儲かるし、何より人から褒められる。エリートの称号ももらえる。(自分は)仕組みを作る側ではなく、仕組みの根底にあるそもそもの問いかけ、つまり仕掛けを作りたい側だった」と話す若新氏。

 密着取材後、改めて自分を何者だと思うか尋ねてみると、「一番気に入っている説明がある。それはトランプの"ジョーカー"的でありたい、ということ。男の子の多くは何番目であるかということが大事で、トランプなら9より10、10よりジャックがいい。経営者ならキングで、プロアスリートならエース。僕は価値観の前提そのものを問い直すこと、ひっくり返すことが好き。トランプの中で唯一それが可能なのがジョーカーだ」と答えた。

 そんな若新氏が新たに取り組むのが、多くの問題を抱える教育分野だ。来年春の開設を目指し、学習塾を経営するベンチャー企業と、新しいフリースクールを計画。「思春期で最も重要なのは思い出。通学制・全日制に行けなかった子が、それ以上の思い出ができるような場所を考えるのが面白い」。

■「自分が好き」を突き詰めると関係性に行き着く

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 雑誌『東洋経済』で若新氏の特集を組んだ山田俊浩編集長は「考え方が相対的。全体を見まわして、その場の中でいろいろと調整をする。場があっての若新氏。単独で成り立つのではなく、いろんな人がいる中にいて、その中で成り立つというあり方が面白いと思う。本人も狙っていることだと思うが、やはり全体像が分からないというところが面白い。今やっているものの仕掛けも、来年はやり方を変える。おそらく来年はまた違うことをやっている。つまり、一つのところにいるわけではない。しかも、自分が考えたことを最後まで育てるのではなく、立ち上げたら上からではなく脇から見る。そしていろんな形で付き合いが続く。そこがすごいところだと思う」と話した。

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さらにAbemaTV『けやきヒルズ』『AbemaPrime』で長らく共演してきた柴田阿弥は「厳しいことを言いそうでいて、絶対に人のことを否定しない。そして変わった人だけれど、芯がしっかりしている人だということが、この取材でバレたと思う(笑)」と感想を漏らした。

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 若新氏は「自分のことがすごく好きだったから、若い時は自分のことだけを考えていればいいと思っていた。しかし考えれば考えるほど自分以外のものからしか自分は作られないことに気づいた。結局は関係性の中で自分のキャラクターや価値や意味、仕事、スタイルを作り出している。自分は寂しいんだと思う。自分が好きなんだけど、自分さえいれば満足なのではない。自分というものを見れば見るほど、寂しそうにしている自分を通じて、でもどうして人は役割が欲しいのだろうとか、どうして目立ちたいのだろうとか、そういうことを考える」と話していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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