現在のK-1戦線において、大きなテーマと言えるのが重量級で世界を相手に勝てる日本人の育成・発掘だ。日本で開催されるイベントだけに、日本の選手が活躍することでその階級は底上げされる。
格闘技では多くのジャンルに当てはまることだが、体重が重くなればなるほど外国人が優位。そんな中、K-1 KRUSH FIGHTではクルーザー級の王座決定トーナメントが行われている。
5月18日の後楽園ホール大会では、準決勝2試合が行われた。カードはRUIvs植村真弥、杉本仁vsK-Jee。全員、1回戦でKO勝利を収めているだけに大きな期待を集めた。
RUIvs植村は身長差対決。193cmと長身のRUIに対し、植村は168cmと25cmもの差がある。植村はRUIのヒザを警戒し、自らのボディをハンマーで叩く荒行まで敢行してこの一戦に臨んでいる。
ゴング直後に思い切り距離を詰め、パンチを連打していく植村。これをRUIはヒザで迎撃すると、ジャブ、前蹴り、ミドルキックを駆使して間合いを取り、自分の距離で攻撃。パンチを強振して特攻する植村だが、なかなかクリーンヒットにつながらない。
局面をなんとか打開しようとバックブローも繰り出す植村に対し、RUIはローキック、ヒザでも的確にダメージを重ねた。パワフルなパンチで最後まで観客を沸かせた植村だが、決定的な場面を作れず3-0の判定負け。RUIが差を見せて判定勝ちを収め、決勝進出を決めた。
もう一つの準決勝は、K-1クルーザー級世界トーナメントでベスト4に残っている2人の対戦。一進一退の攻防の中、2ラウンドにK-Jeeが左右フックの連打を決めてKO勝ちを決めた。序盤にヒザ、2ラウンドに入ってからはローキックと攻撃を散らしながら最後はパンチ。組み立ても含め会心の勝利だったと言えるだろう。この結果により、8.31後楽園大会の決勝戦で王座を争うのはRUIとK-Jeeに決定した。
「これからクルーザー級、盛り上がっていきます。K-1の中心に持っていきます」とK-Jee。RUIは「いいパンチ持ってるけど、俺には届かない。ずっとこの2人で闘いたかった」
実は2人ともに九州出身。さらに10年前に同じジムで格闘技を始めた盟友だという。運命的な顔合わせとなった決勝戦。クルーザー級自体を盛り上げる闘いを、ファンは期待している。
(C)AbemaTV
【見逃し視聴】
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