将棋の羽生善治九段(48)が5月30日、竜王戦1組出場者決定戦で木村一基九段(45)との対局に81手で敗れ、歴代1位となる1434勝目は持ち越しとなった。

 23日、谷川浩司九段(57)に勝利し、故・大山康晴十五世名人と並ぶ史上1位タイの1433勝目を挙げた羽生九段だったが、この日は受けの巧手として知られる木村九段に対して、果敢に攻め込んだものの、反撃を受けて敗戦。タイトル通算99期、棋戦優勝45回、史上初の七冠独占、永世七冠など数々の偉業を達成してきたが、「最後の大記録」と言われる史上最多勝の更新は、次戦以降となった。

 この結果を受けて、羽生九段の今期の竜王戦は終了。昨年、広瀬章人竜王(32)に奪われた竜王位へのリベンジはならなかった。一方、木村九段は1組3位で本戦出場を決めた。

 次戦は6月4日、王位戦挑戦者決定リーグ白組のプレーオフで、永瀬拓矢叡王(26)との対局が決まっている。

 羽生九段のコメント 難しい展開が続いていたと思うんですが、まとめにくい将棋になってしまいました。こちらの陣形がまとまりきれていないというか、手が遅れているような感じがしました。(1434勝ならず)残念ですが、また次の対局に力を尽くしたいと思います。(次局は)こちらもすごく大きな一局なので、重要な一局という気持ちで臨めたらと思います。

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