白鳥翔(連盟)のトレードマークとも言える“金髪”。日頃からヘアスタイルや服装にはこだわりがあり、奇抜なヘアスタイルが話題となることもあった。
RTD過去3年の戦績は、2016年は準決勝進出。2017年は準優勝。2018年は準決勝進出。令和元年となる2019年こそ「RTD初制覇」という強い思いを衣装で表現した。「かける思いは、平常心ではないですね。その気合いの表れが、この漢服です」と威風堂々、胸を張る。
「漢服は中国で昔から実際に着られてきた服で、検索すれば出てくるんですけど(笑)。『3月のライオン』という映画を見ていていたら、将棋棋士が袴で対局するシーンがあって、すげえ格好いいなと思いまして。RTDは衣装指定が特にないので、負けられない一戦を迎えるにあたって初お披露目です」と麻雀発祥国である中国の伝統衣装「漢服」に袖を通した。
肌触りも風通しも良い漢服に、袖を通した理由がもうひとつあった。「対戦相手を考えたら、瀬戸熊さんと仲田さんと石橋さんで、僕の中ではなんでもありのバーリトゥード的な試合。だから何かしらの力を借りなきゃいけない」というのだ。
Mリーグでは、2022年に中国・北京で行われる冬季オリンピックの正式種目を目指すべく、スポーツウエアを着用した。各団体のリーグ戦においては、スーツを着用する男性プロが圧倒的に多い。「自分が着たいものを着ているとテンションが上がる。昨年までのリーグ戦だったら、自分を言葉で鼓舞していたんですけど、日常でも服によって元気が出たり、鼓舞できるところはあるので、こういった服装の方がよく戦えそう」とテンションもMAXだ。
ちなみに対局に関しては、いつも通りとのこと。「4回勝負でとりあえずラスを引いたら敗退。必ずしもトップを取らなければいけないわけではなくて、順位を取るための戦い方を見せられれば」と着順取りには自信を持つ。「ただ実質3位通過だと、4人中1人しか抜けられないので、敗退濃厚かなと。展開的に1位、2位、3位の可能性が残っている状況だったら、1位通過(準決勝確定)よりも2位通過(4人中3人が準決勝進出)を目指して打ちます」とシビアに捉えている。
では、勝ち上がった先では一体何を着るつもりなのだろうか。「全部これで出てもいいし、勝ち上がれば、次からスーツで出てもいい。Mリーグ視聴者もRTDを見てくれると思うので、麻雀だけではない部分でも印象に残れたら」と戦術だけではなく、イメージ戦略にも重きを置く。
そもそも白鳥は“麻雀プロ”という職業に対して「すべてが自己プロデュースで、自由な職業を選んだつもり。それでこそ麻雀プロらしくいられる」という矜持がある。だからこそ、マジョリティに流されるつもりは一切なく、自由な発想を大切にしているのだ。
漢服で闘牌。「これを着て負けるわけにはいかない」という衣装を身にまとったRTDトーナメント2019「翔タイム~漢服編~」が開幕する。【福山純生(雀聖アワー)】
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆RTDトーナメント2019 2016年から3年に渡り行われてきた「RTDリーグ」から、トーナメント方式に変更。昨年行われた「RTDリーグ2018」の予選リーグ(WHITE・BLACK)の上位各6人、推薦枠として2人の計14人に加え、予選リーグ7位の2人と新規参戦2人の4人による入れ替え戦(サバイバルマッチ)から上位2人が本戦に進み、計16人で行われる。16人はA~Dの4グループに分かれ、半荘4回戦で対戦。トータル2位が準々決勝A(上位3人が準決勝進出)、同3位が準々決勝B(上位1人が準決勝進出)へ、同1位は準決勝(上位4人が決勝進出)に進む。主なルールは一発・裏ドラ・赤(各種1枚)あり、全自動卓による自動配牌のMリーグルール。
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