K-1 KRUSH FIGHTの大きな見どころは、若い選手たちが次々と台頭し、イキのいい闘いを見せてくれることだ。
6月21日の後楽園ホール大会では、その象徴のような一戦が行われた。フェザー級タイトルマッチ、初防衛戦に臨んだチャンピオンは21歳の江川優生(POWER OF DREAM)。対する挑戦者・TETSU(月心会チーム侍)も18歳という若さだ。西京春馬を下してベルトを巻いた江川に対し、TETSUは佐野天馬、伊澤波人に勝って挑戦権をつかんでおり、実績は充分。
「練習がきつすぎてプレッシャーは感じてません」というチャンピオン。対するTETSUは「ベルトを獲るためにやるべきことをやってきました」と自信を語っていた。
序盤、蹴りを放っていったTETSUに対し、江川はすぐさま圧力をかけてパンチを連打。1ラウンド中盤、早くもダウンを奪う。立ち上がってきたところに右フック、さらに最後は左のアッパー。衝撃的とも言える強さを発揮して、江川が予告通りのノックアウトで初防衛に成功した。
試合後もクールな表情だった江川だが、再びベルトを腰に巻くと笑顔を浮かべ「勝負の世界だからちょっと残酷な結果になりましたが……TETSU選手、まだ若いので」と相手を気遣いつつ「次はK-1、お願いします」というアピールも。逆にTETSUは「何をやってもかなわなかった」と涙を見せた。
しかし、圧巻の勝利だった江川も反省点はあるという。
「タイで蹴りを練習してきたんですけど、それが出せなくて。パンチばかりになってしまった。(ジムの)会長にも怒られちゃいました(笑)」
とはいえ、これだけの強さを見せたのだからK-1出場の資格は疑いようがない。「闘いたいのはチャンピオンの村越(優汰)選手」という江川は、その言葉が実現するまでに、さらに成長しているに違いない。最後は「夢の力を信じて」とさらなる成長を誓っていた。
写真/K-1
(C)AbemaTV
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