将棋の順位戦A級1回戦が6月27日に行われ、羽生善治九段(48)が佐藤天彦九段(31)
に101手で勝利し、今期の順位戦A級で白星スタートを切った。対局終了時間は、日をまたいで28日午前0時3分。3日前の24日の対局でも、翌25日の午前0時44分まで戦い勝利した羽生九段が、この日も長時間対局で集中力と強さを発揮した。
順位戦A級の対局は持ち時間が各6時間。午前10時から始まり、各40分の食事休憩を昼・夜の計2回取るため、お互いが持ち時間を使い切る展開になれば、しばしば日をまたいで決着となることがある。本局では、かなり進行がゆったりだったこともあってか、夕食休憩を終えた後から、ようやく本格的な戦闘が開始。最終盤はお互い攻めの応酬になったが、徐々にリードを築いていた羽生九段が、きっちりと白星を掴んだ。
過去8勝12敗と苦手にしていた前名人の佐藤九段に勝利したことだけでも、まだまだトップ級の力があることを示しているが、注目すべきがその集中力。24日には、王座戦挑戦者決定トーナメントで佐々木大地五段(24)との対局で、午後9時33分まで指したところで千日手・指し直しに。25日の午前0時44分まで戦い勝利を収めた。羽生九段からすれば、2局連続で“日またぎ勝利”を手にしたことになる。
羽生九段は豊島将之名人(29)への挑戦を目指し、2回戦では三浦弘行九段(45)と戦う。
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