前頭七枚目の友風(尾車)が貴源治を豪快な上手投げで降し、十日目で早々と8勝目。本来は突き押し相撲を身上とする24歳が、相手のお株を奪う四つ相撲での堂々の勝利。これで今年春場所の新入幕から3場所連続の勝ち越し。さらに入門以来、負け越しなしの13場所連続勝ち越しとなり、年6場所制となった昭和33年以降では曙の18場所、初代貴ノ花の17場所に次いで琴欧洲と並び、史上3位の記録を達成した。
友風は神奈川県川崎市出身。同県の向の岡工高、日体大では主力選手として活躍し、同大の先輩にあたる嘉風を慕って同じ尾車部屋に入門した若手ホープ。順調すぎる出世を遂げているが、力士としては一風変わった特技の持ち主でもある。
相撲を本格的に始めたのは高校時代になってから。小学校時代は極真空手やバスケットボールに熱中し、中学から始めた柔道では黒帯も取得するというスポーツ少年だったが、それ以上に夢中になっていたのはピアノだった。母親がやっていた影響で自身も小2から始めるとぐんぐんと上達し、校内の合唱コンクールではいつも伴奏役。小学生の時に作曲した運動会の歌は今も母校で使われているという。ちなみに得意なナンバーはリチャード・クレイダーマン。一時は音大進学も本気で検討したほどの腕前で、現在も本場所が終わって実家に帰ると真っ先に鍵盤に向かうなど、相撲の傍ら培っていた実力はいまだ健在だ。
今場所は休場している嘉風からは毎日電話でアドバイスをもらい、それが功を奏して全勝の横綱鶴竜とは星の差2つ。今後は優勝戦線も盛り上げてくれそうだが、目指すは角界のリチャード・クレイダーマン!?
(C)AbemaTV
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