プロレスのタイトルマッチでは、挑戦者に声援が集まりやすい。ファンが感情移入するのは“守る者”より“挑む者”なのだ。
 しかし、7.15DDT大田区総合体育館大会のメインイベントは違った。KO-D無差別級王座をかけて闘ったのは遠藤哲哉と竹下幸之介。チャレンジャーは竹下だったが、試合中にたびたび発生したのは遠藤コールだった。
 竹下は過去3度戴冠。最多防衛記録も持っている。対する遠藤は竹下より年上でデビューも少し早いが、4月のニューヨーク大会で初めてKO-D無差別のベルトを巻いた。