K-1ルール団体戦という初の試みで話題となった『格闘代理戦争 4th SEASON』から選出された選手たちが、9月27日開催の『K-1 KHAOS NIGHT.9』でプロデビューを果たす。K-1選抜との7vs7対抗戦だ。これまで敵だった選手たちが、今度はチームを組むことになる。
注目選手の一人が、番組では木村“フィリップ”ミノル率いる木村組のメンバーとして活躍した榊原達也だ。ジュニア時代に那須川天心に勝ったこともあるという榊原は、トーナメント、SPマッチとも見事なKOを見せており、とくに衝撃の「28秒KO」に関してはK-1レジェンドの魔裟斗が「天才ですよ」と賛辞まで送っている。果たしてプロではどんな試合を見せてくれるのか。大会記者会見直後に単独インタビューを行なった。(聞き手・橋本宗洋)
――プロデビューが決まった現在の心境は?
榊原 自分はもともとプロになるつもりはなかったんです。でもアマチュア時代に闘ったことがある武居由樹選手や西京春馬選手、平本蓮選手の活躍を見て「自分も見るだけじゃなくプロでやりたい」と。その時に『格闘代理戦争』があって、ここにつながりました。今は本当に「頑張らなきゃ」と思っています。
――ジュニアキックで那須川天心選手と対戦しているんですよね。
榊原 小学校5年で格闘技を初めて、試合したのは中学生の時です。その時から強くて「プロになるんだろうな」と思ってました。僕はそこから高校でボクシングをやって、大学でも続けて。それをやめて仕事をしてたんですよ。でもジュニア時代に試合をした選手たちが活躍しているのを見て、やっぱり、またやりたいなと。
――その時に『格闘代理戦争』があったというのは運命的ですね。番組で“天心に勝った男”という形でフィーチャーされるのはどんな気持ちでした?
榊原 まぁ、ジュニア時代の話なので、昔の自慢をずっとしてるみたいに思われてもっていうのはあります(苦笑)。でもジュニアとはいえ今プロで活躍している人たちと闘ってきたのは自信になっているので。自分もしっかり練習して、彼らのように活躍できる選手になりたいですね。
――番組では解説の竹原慎二さんに「腹やばくないですか(締まっていない)」と言われてましたけど……。
榊原 あの時は格闘技を再開したばっかりで、何もしてなかった状態だったんです。練習を始めて1カ月くらいで。
――それは体が仕上がってなくてもしょうがないですね(笑)。
榊原 なので、そういう部分でも期待してほしいです。デビュー戦までにもっともっと強くなると思っているので。
――逆に言えば、番組では練習が充分じゃなくてもKO勝ちしてたんですね。
榊原 そこはボクシングの経験もあって、パンチで倒す感覚は残ってましたね。拳が覚えてました。
――番組の時点では何%くらいの仕上がりだったと感じていますか?
榊原 30-40%くらいだったと思います。
――記者会見では「プロでも全部KOで」という意気込みを語っていましたね。
榊原 そこは狙いたいです。ただ(ムエタイの)ウィラサクレックジム所属なので、パンチだけじゃなく蹴りもしっかり出していきたいなと思いますね。ジムの先輩のゲーオ選手みたいなパーフェクトファイターになりたいです。
――デビュー戦は格闘代理戦争チームでの出陣になります。
榊原 団体戦の抜き試合っていう厳しい経験は、プロの選手にも負けてないと思ってます。普通のトーナメントとは違うし、試合間隔が短いのでケガとも闘いながら「チームのために自分がやらなきゃ」って。そういう経験をしてきた選手としての強さも見せていきたいですね。
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