夏の夕刻の空を黒一色に染める大量の小さな飛来物。その正体はムクドリだ。体長は24センチと小柄だが、群れで行動する習性から今、場所によっては社会問題に発展している。夕方から夜にかけて行動が活発化し、街路樹に集まるムクドリ。その数は多い時で数千匹ともいわれている。
ムクドリ研究の第一人者である都市鳥研究会の副代表を務める越川重治氏は「もともと畑があって民家があるとか、そういうところが好きな場所だった。夜になると1カ所に集まる『集団ねぐら』が見られる要因は、都市部には猛きん類、とくにタカやハヤブサなどが入りにくい場所なので安全な場所であることがわかって、都市部に移動してきたと考えられている」と話した。
11日にAbemaTVで放送された『Abema的ニュースショー』では、その騒音被害の実態を独自に調査すべくテレビ朝日の三谷紬アナウンサーがムクドリ大量飛来の現場へ。その騒音を専用の機器で計測すると、数値は96.5デシベルだった。
この数値と比較すべく次に向かったのは、若者や多くの外国人観光客で賑わう渋谷ハチ公前交差点。大量の人が行き交う中で計測した騒音は80.1デシベルでムクドリの圧勝。三番目に向かったのは、羽田空港滑走路付近。海を挟み数百メートル離れた位置から計測した数値は85.6デシベルで、またしてもムクドリに軍配。最後に向かった先はサラリーマンの聖地・新橋駅前ガード下。ここでの数値は92.3デシベルで、結果はムクドリの全勝だった。
ムクドリの騒音に悩む場所では、ムクドリの天敵であるタカを使って駆除をする会社まで出現。ちなみに1回の駆除費用はセットプランで約30万円だという。
なお人間とムクドリの共存について越川氏は「各自治体が自分のところだけでいいと対応するのではなく、“ここだったら”という場所をいくつか決めて、ねぐらを一番被害の少ないところに固定していくことが大事だ」と話した。
(C)AbemaTV
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