K-1に連続出場、連続KO中の木村“フィリップ”ミノルが、8月24日の大阪大会でまたしても、ド派手なKO劇を演じ、ファンの期待に応えてみせた。
5月のKRUSH後楽園ホール大会も含め、今年に入って3戦全勝オールKOと絶好調の木村。今回は元プロボクサーで西日本新人王という経歴を持つ大泉翔と対戦だった。
元ボクサーが相手でも、というより元ボクサー相手だからこそ、木村は試合のテーマをパンチ勝負に設定。ゴング直後のファーストコンタクトこそローキックだったが、そこからはパンチの攻防、真っ向勝負を展開し、木村が完全に圧倒。
圧力をかけて大泉にロープを背負わせると、右ストレートからの連打でダウンを奪う。さらに右フックで大泉はダウン。最後は木村が正面から左右のフックをヒットさせ、3ノックダウンで1ラウンドKOとなった。
中継の解説を務めた魔裟斗が「パンチの技術でも木村のほうが上でしたね」と言うほどの圧勝ぶり。
4連続KO勝利が決まった瞬間、木村はリングサイドの中継カメラに涼しい顔で目線を送る余裕ぶり。いかに落ち着いて闘っていたかの証明でもある。
「パンチがリズミカルに出てくるので、もらったらペースが向こうにいってしまう。いつも以上に慎重になってたかもしれない」という言葉も。勢いではなく、しっかり試合の流れを掴んでノックアウトを生み出したわけだ。
一方、敗れた大泉は「K-1に呑まれました」と振り返っている。木村はK-1、KRUSHで歓喜も屈辱も味わって今がある。絶好調の背景に、ファイターとして重ねてきた歴史も感じさせる勝利だった。
試合後の木村は、あらためてK-1世界タイトルを狙いにいくとアピール。いよいよ、キャリアのハイライトが近づいてきたと言っていいかもしれない。
(C)AbemaTV