8月24日のK-1大阪大会には様々な注目ポイントがあったが、その一つは関西出身である近藤兄弟の揃い踏みだった。
大成、拳成、魁成の“近藤三兄弟”は、幼い頃から空手に打ち込み、家族の絆とともに強くなってきた。拳成、魁成はK-1甲子園で優勝。現在高校3年生の魁成は一昨年、昨年と連覇を果たしている。またプロでは今年5月、キャリア4戦目でKRUSH王座に挑戦。木村“フィリップ”ミノルにKO負けしたものの、先制のダウンを奪って観客を驚愕させた。
拳成は6月に1年ぶりの復帰戦をKRUSHで行い、見事にKO勝利。兄弟ともに株を上げ、地元でのK-1参戦という夢が実現した。
先に登場したのは魁成。元KRUSH王者・牧平圭太に勝っている松岡力との対戦は試練と思われたが、魁成は高いポテンシャルを見せつけた。
ローキックからハイキック、前蹴りと蹴りを使いながら距離を支配し、ジャブも的確に。シャープなワンツーで松岡の動きを止めると、右ストレートでダウンを奪う。立ち上がった松岡に再度ワンツーで返した右をテンプルにヒットさせてノックアウト。1ラウンド2分18秒での鮮やかな勝利により、大阪のファンは下克上を目の当たりにして大興奮だった。
格上と言える松岡に勝ち、さらに評価を高めた魁成。トップ選手に勝つことを課題とし、高校生のうちに(つまり来年3月までに)K-1王座を獲得するという野望も明かした。試合後のリング上では「第5試合に出るお兄ちゃんの応援もお願いします」と兄弟愛で観客を沸かせると、衝撃の瞬間を放送席で見守った魔裟斗は「失神ですよ、失神」と興奮を隠せない様子だった。
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