「RTDトーナメント2019」ファイナル(決勝) 5・6回戦(全6回戦)が9月8日に放送され、佐々木寿人(連盟)が、ファイナル全6戦3勝を挙げ、準優勝となった藤崎智(連盟)に197.1ポイント差をつける圧勝劇で、悲願のRTD4代目の王者に輝いた。
RTDリーグ2016、2017と2年連続で決勝まで進みながら敗退していた佐々木にとっては三度目の正直。「心地よい達成感と開放感とで非常に嬉しく思います」と晴れやかな表情を見せた。
全6戦を1着3回、3着3回で戦い終えた佐々木は「放銃も結構あったんですけど、それを取り返すアガリもあった。自分らしい麻雀を打ち続けられた」とグループCからファイナルまで、アガリを求め続ける姿勢を崩すことはなかった。
特に佐々木らしさが際立ったのはファイナル4回戦。南2局の時点ではラス目だったところから5連続でアガリを決め、7万点台の大トップをもぎ取った。「あれが自分の目指すところ」と理想の勝ち方をものに出来た要因は、アガった後の意識の持ち方にあった。「一発アガった次にどう繋げていくのかは必ず意識しています。放銃するにしても、常に打つべき牌は打ち続ける。打ったら打ったで次にやり直せばいい。それの繰り返しですね」とひとつのアガリを単発で終わらないことを心がけていた。
そのためには「必ずしも形が良くならない時にいかにアガれるかというのが大事。目指すは良形ではあるんですけど、どこで線を引くか。そこは人よりは長けている」と勝負所と見極めれば、とにかく踏み込んだ。
攻めも守りも即断即決。放銃を恐れず、リードしても手を緩めず、淀みない打牌で見るものを圧倒してきたスピードスターが、ついに念願のタイトルを勝ち取った。
そして「Mリーグもぜひ期待してください」と9月30日に開幕するMリーグ2019に気持ちを切り替えた。戦い続けることが生きていることの証だと言わんばかりに。【福山純生(雀聖アワー)】
【ファイナル6回戦の成績】
1位 藤崎智(連盟)4万点 +60.0
2位 勝又健志(連盟)3万1500点 +11.5
3位 佐々木寿人(連盟)2万5800点 ▲14.2
4位 内川幸太郎(連盟)1万2700点 ▲47.3
【最終成績】
1位 佐々木寿人(連盟)+179.9(6/6)
2位 藤崎智(連盟)▲17.2(6/6)
3位 勝又健志(連盟)▲51.6(6/6)
4位 内川幸太郎(連盟)▲101.1(6/6)
※連盟=日本プロ麻雀連盟
◆RTDトーナメント2019 2016年から3年に渡り行われてきた「RTDリーグ」から、トーナメント方式に変更。昨年行われた「RTDリーグ2018」の予選リーグ(WHITE・BLACK)の上位各6人、推薦枠として2人の計14人に加え、予選リーグ7位の2人と新規参戦2人の4人による入れ替え戦(サバイバルマッチ)から上位2人が本戦に進み、計16人で行われる。16人はA~Dの4グループに分かれ、半荘4回戦で対戦。トータル2位が準々決勝A(上位3人が準決勝進出)、同3位が準々決勝B(上位1人が準決勝進出)へ、同1位は準決勝(上位4人が決勝進出)に進む。主なルールは一発・裏ドラ・赤(各種1枚)あり、全自動卓による自動配牌のMリーグルール。
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