将棋の順位戦B級1組の5回戦が9月12日に行われ、畠山鎮七段(50)が自身の弟子である斎藤慎太郎王座(26)に158手で勝利し、同組で今期2勝目(3敗)を挙げた。斎藤王座は3連勝中だったが、初黒星となった。午前10時から始まった対局の終了時間は、翌13日の午前1時2分だった。
斎藤王座が畠山七段に弟子入りしたのは10歳のころ。以降、16年に渡る師弟関係で、斎藤王座は畠山七段門下としては、初のプロ棋士。タイトルホルダーを含む実力者が揃うことから“鬼の棲家”とも称させるハイレベルなB級1組で、師弟対決が本局で2期連続だった。前期の対局では畠山七段が勝利しており、順位戦では斎藤王座が師匠に再挑戦する格好となった。
相掛かりの出だしとなった対局は、夕食休憩までじっくりとした進行になったが、夜戦に入り戦いが本格化。先に切り込んだ斎藤王座に対し、しっかりと受け止めた畠山七段が反撃。日付が変わっても形勢不明の熱戦となったが、最後は師匠が難解な将棋を制した。
畠山七段はこの勝利で、まずは残留に一歩前進し、八段昇段が決定。斎藤王座は、今期初黒星でA級昇級に1回足踏みする形となった。
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