大和証券Mリーグ2019、10月3日1回戦で、今期から初参戦となったU-NEXT Piratesの瑞原明奈(最高位戦)がトップを取り、デビュー戦を初勝利で飾ると同時にチームに今期1勝目をもたらした。「内容を思い出せない」と試合後に語るほど緊張したという瑞原だったが、積極的なリーチ攻勢や場面に合わせたヤミテンが奏功するなど、多彩な技でファンを魅了した。
対局者は起家からTEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)、そしてU-NEXT Pirates・瑞原の並びでスタート。
瑞原の初アガリは東1局に訪れた。瀬戸熊の親リーチを危なげなくやり過ごすと、続く1本場、3巡目にリーチ・赤の先制リーチをかけ6巡目にツモり4000点(+300点、供託1000点)のアガリ。本人の天鳳アカウント名「みかん太」になぞらえた「みかん」の絵文字がコメント欄に多数並び、初アガリを称える声が上がった。
続く東2局にも瑞原は7巡目にリーチ・白の先制リーチ。待ちはペン七万待ちでこれは流局。一見、待ちが悪くても積極的にリーチをかけていくその打ち筋に、コメント欄は「天鳳っぽい」とネット麻雀で鍛えた瑞原の個性を取り上げるファンも多かった。またこの試合を解説していた赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)はマンズの場況が良かったことについて触れ、「瑞原は何でもかんでもペンチャンリーチをするというわけではなく、状況込みの判断だと思います」とし、瑞原の思考を視聴者に説明した。
その後は沢崎の8000点(+300点)のツモアガリで差を詰められ、さらに南1局には瀬戸熊の親リーチと沢崎のドラ中のポンに挟まれると、この試合最初のピンチらしいピンチを迎えた。
しかし前巡に瑞原にもテンパイが入っていた。西と北のシャンポン待ち、北のみ自身の役牌でロンアガリが可能という手をヤミテンに構え、これを沢崎からロンアガリで1300点(+1000点)の加点。二者の勝負手をかわして局消化に成功した。試合後には「あの局は2着目と近く、(待ちの枚数が少ないため)あまり押す気がなかったので」とヤミテンの理由を説明した。
リーチはツモり、したたかなヤミテンも場にマッチする瑞原の打ち回しに初見の視聴者の声も沸きに沸いた。さらに瑞原は南3局、南・赤・ドラ2の8000点をテンパイ、沢崎のリーチ宣言牌を捕えて大きなトップ目に立ち、勝負を決めた。
瑞原は協会でプロデビュー、最高位戦に移籍後も結婚、育児をしながら、短期間で晴れの舞台にやってきた“美女海賊”。「今日は自分にとってわかりやすい選択の手が来てくれて、ラッキーでした」と語り、「Mリーグが少しでも面白いと思っていただける選手になれたらと思います」と締めた。試合後にはTwitterのトレンドランキング上位にもランクインするなど、鮮烈なデビューを飾った瑞原。チームに貢献するだけでなく、次戦の登場を待ち焦がれる新規ファンの獲得にも成功した。
【1回戦結果】
1着 U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)4万1900点/+61.9
2着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)2万9600点/+9.6
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)1万8000点/▲22.0
4着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)1万500点/▲49.5
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)






