大和証券Mリーグ2019、10月7日2回戦では、EX風林火山・滝沢和典(連盟)が個人初トップを取り、チーム2勝目を挙げた。
対局者は起家からKONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)、U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)、滝沢、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)。
昨年のレギュラーシーズンで見せた4着回避率1位、個人スコア2位、平均打点3位という滝沢の安定した攻守バランスは今年も健在だった。
滝沢は東3局の親番、高宮から7巡目に先制リーチを受けながらも12巡目にテンパイを入れ、追っかけリーチを決断。これをリーチ・一発・ツモ・平和・タンヤオ・一盃口・裏ドラ2で倍満に仕上げ、2万4000点(+供託1000点)を獲得。「これぞ本格派」「やっぱりプロやな」「美しすぎるアガリ」と視聴者を沸かせた。
だがその後、高宮と岡田から猛攻を受け、南3局の親番を迎えた時点では、滝沢、高宮、岡田の3人が3万点台という僅差の展開に。そんな中、周りのスピードに呼応した鳴き仕掛けで三色同順・赤で、2900点を加点。解説のTEAM雷電・萩原聖人(連盟)から「滝沢さんの麻雀は本当に懐が深くて、味があるというか、見ていてホッとする」と絶賛された渋いアガリで再び4万点台に復帰した。
続く南3局1本場では岡田にまくられ2着目に落ちたもののその差は1500点。テンパイ・ノーテンでも着順が変わる中で迎えたオーラス。5巡目に朝倉からリーチが飛んできたが、滝沢は刻々と変わる状況に対して冷静に対応。結果、岡田が朝倉に放銃したことで転がり込んだトップとはいえ、滝沢ならでは安定感が引き寄せた勝利となった。
その証拠に勝利者インタビューで会心の局を聞かれると、アガった局ではなく、南1局2本場で岡田のテンパイ気配を察知した局を挙げた。「何かわからないけどテンパったな」と8巡目に岡田が1筒の対子落としをした時点で岡田を警戒。自身の手牌が四暗刻リャンシャンまで伸びてきたにも関かわらず、暗刻だった9筒を切り崩して守備に回った場面だった。実際、岡田にはソウズのホンイツで北・発・ドラを含む跳満のヤミテンが入っていた。この守備意識の高さこそ、滝沢の強さの真骨頂。大物手が飛び交う中で攻守バランスが突出したまさに至高の一局となった。【福山純生(雀聖アワー)】
【2回戦結果】
1着 EX風林火山・滝沢和典(連盟)4万700点/+60.7
2着 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)3万7000点/+17.0
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)2万8600点/▲11.4
4着 U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)-6300点/▲66.3
【10月7日終了時点での成績】
1位 セガサミーフェニックス +113.2(4/90)
2位 EX風林火山 +64.4(6/90)
3位 KADOKAWAサクラナイツ +46.0(6/90)
4位 TEAM雷電 +9.4(4/90)
5位 U-NEXT Pirates +6.5(6/90)
6位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲28.9(6/90)
7位 赤坂ドリブンズ ▲81.6(4/90)
8位 渋谷ABEMAS ▲129.0(4/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)






