大和証券Mリーグ2019、10月10日2回戦で、4人全員が大物手テンパイ、誰もが一歩も引かない卓上のぶつかり合いに、視聴者コメントが大いに賑わった場面があった。
開局から小刻みにスコアが移動していたこの試合、勝負が大きく動いたのは南2局2本場。中盤にU-NEXT Pirates・小林(麻将連合)が仕掛けてタンヤオ・赤2・ドラ2の8000点をテンパイすると、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)も平和・一盃口・ドラ2の同じく8000点の勝負手をテンパイ。さらに親の赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)がタンヤオ・三色同順をテンパイしこれも出て7700点、ツモって1万2000点の大物手となった。
極め付きは河も3段目中盤に差し掛かるころ、ここまで冷静に周囲を伺い、ほぼリスクなく手を進めたEX風林火山・滝沢和典(連盟)がリーチ・三色同順で強気な押し返しを見せた。これで4人全員がテンパイ、誰しも一歩も引かない状況に。コメントも「マンガかよww」「おもろすぎるwww」「しびれるぜ!!!!」と大興奮の声が並んだ。
白鳥はリスクの高い四万をツモると、三・六万待ちから四万と九万のシャンポン待ちに手替わりしテンパイ続行。その後、小林が九万を掴み、平和の1役は消えたが会心の5200点のアガリとなった。
この時、ロン牌の九万を引いた小林は、自身の手が1・9牌を使えないタンヤオ仕掛けのため、これを使ってアガリを目指すことはもう不可能。直前にスジ牌の六万が切られていることから、誰もが即座に九万での放銃と思う場面だったが、なんと小林はこれをいったん手元に置き小考。八万が4枚切れており九万は1枚切れ。単騎待ち、シャンポン待ちとしては絶好となるこの牌の危険度を察知し一息つくと、覚悟を決めてツモ切り、勝負に至った。結果として放銃に回ってしまったが視聴者からのコメントでは「(ツモ切るかどうか)迷うだけでもすごい」「止まるってすげーな」「さすがに止めれんよ」と小林の深い思考に称賛の声が上がった。
まだ今期は始まったばかりとはいえ、各節で白熱した大物手のぶつかり合いが続いている。大物手が次々とテンパイする中で、それが成就するのは各局でたった一人(Mリーグはダブロン不採用)。トッププロが緻密なバランス感覚、また手作りや押し引きの妙を魅せるMリーグで、まさに国内最高峰リーグと言える戦いが繰り広げられた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)









