大和証券Mリーグ2019、10月11日1回戦で、今期リーグ初役満が飛び出した。アガリを決めたのはセガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)。試合後のインタビューでは「(今年リーグ初役満は)縁起がいいですね、最高です」とにこやかに語った。
昨年度のリーグ初役満(リーグ史上初役満)はKONAMI 麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)が記録し、これは10月26日の出来事。今期も10月、それも中旬に飛び出し、役満の本来の出現率(国士無双・四暗刻・大三元の3つを合わせても0.1%程度)から考えれば早いペース。なお役満はリーグ通算4度目、ツモでのアガリはこの日の近藤の大三元がリーグ史上初となった。
役満が生まれたのは東4局。三元牌が1枚ずつの配牌から第1ツモで發を重ねるも、孤立牌が多く、リーチによるアガリは望みにくい手。「七対子やトイトイ、ホンイツなど変則手になりそうな時はトイツやドラ色を大事に」と四・七万受けのリャンメンターツから払うと、続々と三元牌を重ね役満の気配が漂う。親番で一気通貫が見えるKADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)内川から白・南をポン、發と4索のシャンポン待ちでテンパイ。
実はこの局、5巡目にこの日がリーグデビューとなる“忍者”ことKONAMI麻雀格闘倶楽部・藤崎智(連盟)がホンイツ、それも4面張でテンパイしていた。解説を務めたEX風林火山・勝又健志(連盟)も「藤崎さんは放銃してもおかしくないですよ」と話し、さらに發は山に残り2枚と役満成就の可能性は十分。次巡、近藤はツモ牌を持ち上げた瞬間に「カッ!!」と一声、真っ逆さまにラシャへ高めの發を置いた。気迫からか、思わず出た破裂音に視聴者もコメントで「カッ!!」「くっ!しびれた」「かっけー!」と大盛り上がり。
近藤は開幕前のインタビューにおいて、ここぞと深く踏み込み込んでいく時には感情が出てしまうことも厭わないとし、「自然に出てしまうものは自然に出す。そのぐらいのイメージでやっていきます」と宣言。まさにこの場面でもありのままの近藤で、見事な戦いざまをファンに魅せた。近藤はこれで昨年からの3連勝。今期ここまで個人成績トップ、セミファイナル、そしてファイナルシリーズ進出へチームの核として貢献している。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)