大和証券Mリーグ2019、10月14日の2回戦で、EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)が今期待望の初トップを獲得した。開幕から女流プロの活躍が目立っている今期、18歳でプロデビュー以降20年間、女流プロ雀士の歴史を切り拓き、牽引してきた二階堂が意地の勝利をもぎ取り、チームは4勝目。首位を快走するセガサミーフェニックスに肉薄した。
対局者は起家からTEAM雷電・萩原聖人(連盟)、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、二階堂。
この日の1回戦で2着を取っていた二階堂が連投を志願したのには理由があった。「うちのチームは2人(滝沢和典と勝又健志)がすでにトップを取っていて、私だけがマイナスだったので。早めにトップが取れないといつまでもトップが取れないのが続いてしまうのではないか」という危機感があったからだ。
東1局1本場、リーチ・ツモ・平和・赤で5200点(+300点、供託1000点)をアガると、東3局ではヤミテンに構えて1300点を加点。ヤミテンを選択したのは「沢崎さんの仕掛けの打点も見えづらい状況で、自分の手牌は三色同順も引かなく、ドラも引かなく、赤も引かないだと、この手はもう流す手」と仮に場が煮詰まってきたら、白の暗刻落としでオリることまで考えていたという思考からも、昨シーズン見せた4着回避率2位の守備力は今期も健在だ。
解説のU-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)もリーチを打たない二階堂のプレーに「この後の対応力に自信があるからヤミテンを選択できるんですよね」とその守備力を絶賛した。
さらに南2局ではリーチ・平和・裏ドラで3900点(+供託1000点)、南3局ではトップを競り合っていた沢崎から2600点を直撃。「どうしてもトップが取りたかった」と有言実行でトップをもぎとった。
昨シーズンでのファイナルで味わった悔しい思いを踏まえ、今シーズンは、深く踏み込んで攻めていくと宣言している二階堂。テーマ通りに攻撃的に構えながらも、高いディフェンス意識が光った対局となった。【福山純生(雀聖アワー)】
【2回戦結果】
1着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)3万7800点/+58.8
2着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)2万5600点/+5.6
3着 TEAM雷電・萩原聖人(連盟)1万9700点/▲20.3
4着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)1万5900点/▲44.1
【10月14日終了時点での成績】
1位 セガサミーフェニックス +158.6(8/90)
2位 EX風林火山 +152.3(10/90)
3位 KADOKAWAサクラナイツ +119.5(10/90)
4位 渋谷ABEMAS +28.8(8/90)
5位 TEAM雷電 ▲73.3(10/90)
6位 U-NEXT Pirates ▲87.9(8/90)
8位 赤坂ドリブンズ ▲190.2(10/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)






