大和証券Mリーグ2019、10月17日1回戦で、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)が今期2勝目を挙げた。先行するKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)を追いかける展開の中で、いかにも黒沢らしいメンゼン主体の攻撃を繰り出し、接戦を制した。
この試合の対局者は起家から佐々木、U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)、黒沢の並びでスタート。東2局、同3局と連続で小林から5200点をアガるなど効果的に加点し上位争いへ名乗り出ると、南3局には5巡目まで全て字牌を並べてリーチ。これがリーチ・ツモ・赤2・ドラの8000点(+600点、供託1000点)のツモアガリ。2着目の小林と500点差で迎えたオーラスは、ラスを逃れたい佐々木が白を仕掛けてアガリに向かうものの、直後に黒沢は小林が放った南をポンせず。この試合を解説していた渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)は「ウソだろ…!」と絶句。1つのアガリの価値が高い場面であったが、黒沢はメンゼン主体のフォームを崩さなかった。
その後、鈴木がリーチで攻勢に出ると、黒沢はこの南を並べて回し打ち。結果は鈴木が佐々木に放銃となり、黒沢のトップで終了。“セレブの余裕”を感じさせる立ち回りだった。
今期の初勝利の際は、結婚の発表で永遠の愛を報告した黒沢も、今回のインタビューでは自身よりファンを気遣った。黒沢はTEAM雷電の3人で、東日本大震災の被災地である岩手県・陸前高田市を訪れ、地元の人々と麻雀で触れ合う“復興麻雀”を開催。またMリーグ発足以前より骨髄バンクチャリティーの大会にも参加するなど、ボランティア活動に注力している。
「Mリーグを見てくれている方の中にも、お仕事が大変になったり、家に戻れなくなったりという姿があるのを、Twitterなどを通して見ていたので、今日のトップが少しでも皆さんの励みになればと思います」と慈愛に満ちた眼差しで語った黒沢。混戦の中でも自らのフォームは崩さず、台風19号の被災者を勇気づける、今期2勝目となった。
【1回戦結果】
1着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)3万7400点/+57.4
2着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)3万6900点/+16.9
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)1万4700点/▲25.3
4着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)1万1000点/▲49.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)






