「麻雀に惚れられた男」多井隆晴、“最愛最強”今期最高スコアで2勝目／麻雀・Mリーグ

　大和証券Mリーグ2019、10月18日2回戦で、渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）が今期2勝目を挙げ、チームをこの日の2連勝、またチームの前節、白鳥翔（連盟）のトップから通算3連勝に導いた。東場で6万点以上の大量リード、南場でも仕掛けてアガリ、ダマテンでもアガるという“最速最強”の異名そのままの活躍ぶり。この試合を解説していた土田浩翔（最高位戦）は「多井は麻雀牌に惚れられてる男だね。見事で、隙のない麻雀」と脱帽した。コメント欄には「多井はやっぱり天才的だ」「たかはるバンザイ」「多井さんの安定感ヤバすぎ！」など、トップ選手が集結したこのリーグでも突出するその実力を称賛する言葉が並んだ。

　この試合の対局者は起家からセガサミーフェニックス・近藤誠一（最高位戦）、KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎（連盟）、EX風林火山・滝沢和典（連盟）、多井の並びでスタート。

　試合が大きく動いたのは東4局2本場、親の多井はリーチ・ツモ・赤・ドラの1万2000点（＋600点）をアガると、返す刀で3本場、内川からリーチ・一発・赤・ドラのまたもや1万2000点（＋900点）を獲得。独走状態となり、その後は鉄壁の守備に加え、隙のない仕掛けを駆使したアガリなど、安定感抜群の試合運びを見せた。

　インタビューでは「1回戦の日向（最高位戦）を応援して、大声を出して汗かいてたら、疲れちゃいました（笑）」とやや疲労の色を見せたが、すぐにまだ今期チームで唯一トップがない松本吉弘（協会）を気遣い、「若い人が勝てばチームも盛り上がる」と先を見据えた。

　この試合で多井は、今期リーグ最高スコア賞において暫定首位となった。開幕からリーグ最下位に沈むなど不調だったチームもこの日でトータル首位。開幕前は「優勝だけじゃつまらない。チーム優勝、個人優勝は当たり前。全てNo.1じゃないと気がすまない」と語っていた多井。リーグ最高スコア賞の暫定首位には「すぐ抜かれますよ」としながらも、「個人で取れる賞は全部狙う」と力強く宣言した。“最速最強”の男には今期も死角が見当たらない。