強くて大きい3人の先輩男性雀士と並ぶと、その小ささが一際目立った。プロ麻雀リーグ「Mリーグ」2019シーズンの開幕式で、赤坂ドリブンズに新加入したシンデレラガール・丸山奏子(最高位戦)。昨年のチャンピオンチームからドラフト指名を受けたのは、プロ2年目で、前評判でも名前があがらなかった無名の選手。現在、園田賢(最高位戦)、村上淳(最高位戦)、鈴木たろう(協会)といった強豪雀士3人から、指導を受けている真っ最中だ。麻雀ニュース番組「熱闘!Mリーグ」では、そんな丸山の素顔に迫った。
通称「マルコ」と呼ばれる丸山は、26歳。大学在学中に麻雀を覚えると、不動産会社に就職した後、2018年にプロ雀士となった。そんな彼女が、数千人はいるとされるプロ雀士の晴れ舞台、Mリーグの世界に飛び込んだ。現在の心境は「怖さはありますね。トップレベルの方ばっかりで、一緒に打たせてもらえない存在の人たちと、麻雀を打つというのは夢のような話」と、まだ実感がわかないというのが正直なところだ。
ただ、いざ卓に向かうとなったら、そこは勝負の世界。プロ歴数十年の大ベテランだろうと、2年目だろうと関係ない。「勝つとなると、ちゃんと勉強して挑まないと痛い目を見ることしか想像できない。でも、すごく負けず嫌いなので、やってやるぞとは思っています」と、かわいらしい笑顔の中でも、目が光った。
一つの決断をした。「会社を辞めました」。猛者がそろったMリーグで、全力を注がなければ勝負にならないと判断してか、5年間務めた会社に別れを告げ、挑戦する覚悟を決めた。現在は1日10時間以上、勉強に費やしている。
開幕から1カ月が経過したMリーグ。10月29日には記念すべきデビュー戦に臨み、EX風林火山・滝沢和典(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)という3人の強豪にぶつかり、オーラス大逆転勝利という鮮烈な初陣を飾った。麻雀界の未来を切り開く丸山の戦いは、まだ始まったばかりだ。
(AbemaTV/『熱闘!Mリーグ』より)







