大和証券Mリーグ2019、10月31日1回戦で、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)が個人2連勝、今期2勝目となるトップを獲得した。試合後は「最後は逃げ回ってしまいましたが、結果が付いてきたんで今日は良しとします」と緊迫したオーラスを振り返った。
この試合の対局者は起家からセガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)、U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)、瀬戸熊の並びでスタート。
東1局、起親の茅森が連続して加点したが、瀬戸熊は茅森から満貫をアガってトップに立つ。その後、一度はさらに茅森にマクられる展開も、南1局に沢崎からリーチ・一発・ドラ3の8000点をアガりトップ目に。僅差のオーラスは、自身のアガリを諦めディフェンスに徹した。すると、瑞原が裏ドラ1枚乗ればトップのツモアガリを決めるが乗らず、瀬戸熊がトップで終了した。この決着にコメントには「瀬戸熊復活!!」「くまナイス!!!!!」「雷電優勝!」とファンからの声援が飛んだ。
トップ目に立つもすぐにかわされ、再度マクり返した瀬戸熊。「今日はツイてましたが、相手もさすがと思いましたし、なかなか楽してはアガらせてもらえないですね」と相手3人の攻めの厳しさには感服。前回のトップは役満・四暗刻をツモったが、それを振り返ると「僕だけかもしれませんが、四暗刻をアガった後は、似たような対子傾向の手が入るので、そういう時に(無理に高い手を狙うなど)大振りにならないように気を付けました」と、独自の経験則からこの試合へ慎重に臨んだ心中を明かした。
昨年は不運に泣かされ続けた瀬戸熊。その様子を覚えているファンには、最後の瑞原のアガリにも裏ドラが乗り、瀬戸熊がトップを逃すイメージすら浮かんだかもしれない。しかし今年の瀬戸熊は一転してドラが寄ってくるなど、運気の変わり目を感じさせる。
また、ここまで苦悩の表情が多く、ジョークめいたことを語る余裕もなかった瀬戸熊も、この日は口も滑らか。前回、チームメイトの黒沢(咲・連盟)がハグをして迎えようとしたところ、それをスルーした件については、「萩原さんがチームの方針として、今年はハグをしていこうとなっていましたが、瀬戸熊さんには似合わないよねという意見もあって、優勝したらハグしようということになりました」と“瀬戸熊&黒沢”のハグが見られるのは優勝までお預けと宣言。「優勝したらサバ折りになっちゃうくらいギュっとしたいと思います」、とユーモアを交えて語り、前回の勝利から一気に笑顔が増え、雰囲気も明るくなっている。
昨年は「優勝を逃したことは自分がA級戦犯、もっとバッシングされるべき」と語り、ある種の決意すら携えて臨む今期。ようやく冬眠ならぬ“秋眠”から覚めた“暴君”が、チームをけん引する。
【1回戦結果】
1着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)3万点/+50.0
2着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)2万8600点/+8.6
3着 U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)2万4300点/▲15.7
4着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)1万7100点/▲42.9
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)







