17日に福岡国際センターで行われた大相撲九州場所の中日、土俵入りまで済ませていた大関・高安(田子ノ浦)の休場が突如発表されたことを受け、相次ぐ力士の休場に元横綱・若乃花の花田虎上氏が懸念を示す場面があった。
前頭三枚目の宝富士(伊勢ヶ浜)が不戦勝による勝ち名乗りを受けて4勝目を挙げると、AbemaTVで解説を務めた花田氏は「土俵下で力士が被さってきてケガをすることはあるんですけど……土俵入りで痛めたんですかね? ぎっくり腰ですかね……初めてのことなのでコメントの仕様がないですね」と困惑した様子で口を開いた。
今場所をカド番で迎えている高安について「また出てくるとは思いますけど」と続けると「今場所は休場者が多いですね、7人になったわけですね。横綱と大関が白鵬と貴景勝だけ。高安は腰が痛く左が使えないなりに一生懸命相撲を取っていたので残念です」と、無念の休場となった高安の心中を慮った。
さらに花田氏は休場する力士が続出している昨今の状況に関して「格闘技なのでケガは付き物とはいえ、あまりにも多すぎる。このままでは幕内力士の半分くらいが休場するときが来てしまうかもしれない。興行が成り立たないからと言って、実力の伴わない下の十両力士を上げたところで、それはいい仕事ではない。色々考えていかなければならない」と懸念を示した。
年間6場所15日間、合計90日は土俵上で本場所の相撲を取る力士たち。どの力士も何らかの痛みを抱えて土俵に上がっていることにも触れ「長く土俵に上がる力士はケガはしても大ケガはしない」と花田氏。ともあれ、中日を終えて3勝5敗となった高安のケガの具合、今後の動向も気がかりだ。(AbemaTV『大相撲チャンネル』より)
■令和元年「大相撲九州場所・中日」を終えて休場となった力士の顔ぶれ
横綱・鶴竜(陸奥)
大関・豪栄道(境川)
大関・高安(田子ノ浦)
関脇・栃ノ心(春日野)
前頭三枚目・友風(尾車)
前頭十二枚目・逸ノ城(湊)
前頭十六枚目・若隆景(荒汐)