大和証券Mリーグ2019・11月25日の2回戦で、EX風林火山・滝沢和典(連盟)が攻めてよし、守ってよしの隙のない手順で、個人3勝目、チーム10勝目を挙げた。
対局者は起家から渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)、滝沢、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)。
甘いマスクと華麗な牌さばきでファンを魅了し続けてきた滝沢は、そのアガリ形も美しかった。「カン4筒のほうが出アガりしやすいけど、1万2000点を5800点にしたら沢崎さんに笑われそう」と滝沢が振り返ったのは東3局3本場。發・チャンタ・ドラ2で親の満貫1万2000点(+900点、供託1000点)をアガリ切った場面だった。
親番だった滝沢は沢崎のスピード仕掛けに呼応し、發をポンしてチャンタに向かった。仕上がれば満貫まで見えるが、ペンチャン、カンチャン待ちが残る苦しい手牌だった。園田から7巡目リーチを受けた同巡、園田の待ち牌でもあったドラ1索を引き入れてカン2筒待ちのテンパイを入れた滝沢は、涼しげな表情で無スジもさらっと勝負した。
園田の河に切られていた5筒を持ってきた時点で、前巡に松本から切られた4筒に待ち変えすることも出来たが、5筒をツモ切りし、カン2筒待ちを続行。初志貫徹でアガれば親満1万2000点となるチャンタの形をキープした。
アガリを拾いにいくのではなく、アガリを取りに行く滝沢の勝負美学には、解説の土田浩翔(最高位戦)も「チャンタを決めたかったんですよね。型を入れてアガリたかったんですよね。あり合わせの材料ではやらないです。滝沢選手は料理人ですから」と大絶賛。みごと思惑通りに2筒をツモって親の満貫に仕上げてみせた。
そしてオーラスでは圧巻の守備力を披露。下家の親番・園田に南と中をポンされた以降は、鳴ける牌を一切おろさずに絞り切り、テンパイすら入れさせずに流局に持ち込んでトップを死守した。この滝沢の攻守に渡る抜群のバランス感覚には「タッキーの絞りは本当丁寧だよな」「これすごいわ」「タッキーさすがの固さだった」「やっぱタッキーだよ」「風林火山安定している」と視聴者からも喝采が沸き起こった。
KADOKAWAサクラナイツが首位を快走していることを受け「急いでかわさないで堅実に打って、最終的にかわすというイメージ打っています」と1戦目トップで勢いに乗り、連続出場してきた沢崎の独走にストップをかけた見事な3勝目だった。【福山純生(雀聖アワー)】
【2回戦結果】
1着 EX風林火山・滝沢和典(連盟)3万9300点/+59.3
2着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)2万7300点/+7.3
3着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)2万2100点/▲17.9
4着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)1万1300点/▲48.7
【11月25日終了時点での成績】
1位 KADOKAWAサクラナイツ +259.0(36/90)
2位 EX風林火山 +190.6(36/90)
3位 セガサミーフェニックス +9.0(34/90)
4位 U-NEXT Pirates ▲16.7(34/90)
5位 TEAM雷電 ▲54.5(34/90)
6位 渋谷ABEMAS ▲75.1(36/90)
7位 赤坂ドリブンズ ▲120.7(36/90)
8位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲191.6(34/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)







