成就すれば、Mリーグ7度目、今期4度目の役満だった。大和証券Mリーグ2019・11月26日の2回戦、東4局1本場。U-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)がなんと5巡目に国士無双をテンパイしたのだ。
配牌は9種。第2ツモで中を持ってきて10種。第3ツモで一万が雀頭となり、第4ツモが発で11種。親番だったTEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)から5巡目に先制リーチを受けた同巡、石橋は9索をツモってきて、1索待ちとなる国士無双のテンパイを入れた。この時点で河には1索が切られていたが、誰の手牌にも無かったので、1索は山に3枚眠っていた。
役満はアガれれば親で4万8000点、子で3万2000点というビッグチャンス。瀬戸熊がリーチをしていたため、アタリ牌以外はなんでも切ってくる状況下。西家の石橋は瀬戸熊の親リーチに対して、無スジだった4索も真っ向勝負した。瀬戸熊の河には1索も4索も切られていなかったため「これ(1索)は脇から出るよ!今なら出るよ!」と赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)も実況の小林未沙とともに興奮状態に。
だが石橋からのただならぬ気配を感じたのか、セガサミーフェニックス・和久津晶(連盟)は瀬戸熊の河にあった発すら切らずに、1・9・字牌を溜め込み始めた。一打一打に固唾を飲む緊迫した卓上に視聴者も「怖い」「すげえ」「今期は役満イヤーか」と大騒ぎ。
結果は瀬戸熊が10巡目にツモったことで石橋の役満成就は阻まれた。しかも瀬戸熊がめくった裏ドラ表示牌にひょっこり1索が出てきたこともあり「顔は冷静ですけど心はドキドキですよね」と村上は、終始ポーカーフェイスだった石橋の気持ちを代弁した。
石橋はここまで7試合を戦い、トップ2回、2着4回、3着0回、4着1回で+91.5。連対率は85%を超え、29人中1位と安定した戦い方でチームのポイントゲッターとなっていた。仮に国士無双を成就出来たら、最高スコアも狙える可能性も一気に高まるため、11月12日の2回戦で記録していた今期最少トップ記録2万7500点の両方の記録を保持する可能性もあった。
試合後、自身のTwitter上で「僕が国士なんてアガれる訳なかった…」とつぶやくと「絶対アガれると思いました」「惜しかったですねー、でも今日1日わくわくしました!」「今日の対戦で一番ドキドキしました!」と視聴者からは励ましと感謝のコメントが寄せられていた。【福山純生(雀聖アワー)】
【11月26日終了時点での成績】
1位 KADOKAWAサクラナイツ +259.0(36/90)
2位 EX風林火山 +190.6(36/90)
3位 TEAM雷電 +10.8(36/90)
4位 セガサミーフェニックス ▲65.6(36/90)
5位 渋谷ABEMAS ▲75.1(36/90)
7位 U-NEXT Pirates ▲116.0(36/90)
8位 赤坂ドリブンズ ▲120.7(36/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)







