K-1中量級のトップファイター・木村“フィリップ”ミノルが、11月24日に横浜アリーナで行われた"K-1冬のビッグマッチ 第1弾 横浜"「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN~よこはまつり~」に出場。ジョーダン・バルティノッチを2ラウンドKOで下した。
今年は3月大会を皮切りに5月のKRUSH王座防衛戦を挟んで6月、8月、そして今回と全勝オールKO。K-1全大会出場も木村だけだ。今回はボディブローでのKO。長期戦を狙っていたという相手をキッチリ仕留めてみせた。木村らしい豪快な勝利だったが、試合後のインタビューでは「難しい相手だった」、「勝つ瞬間まで(倒せる)確信はなかった」と試合を振り返っている。
バルディノッチは長身のサウスポー。それだけでもやりにくい相手なのだが、加えてローキック主体でじわじわとダメージを与える長期戦狙いの戦法だった。当然ながらガードも堅い。木村自身も言うように「判定では勝ててもKOするのが難しい」タイプだったのだ。
そんなバルディノッチに対し、作戦を修正してさらに圧をかけていったと木村。それが功を奏してKOにつながった。ボディブローの威力は「ガードの上からでも効いた」とバルディノッチ。ボディに自分のヒジがめり込んでダメージを食らう場面もあったというから凄まじいパンチ力だ。
「今日は自分のいいところはボディだけ」
そう語った木村だが、ボディブローは練習でしっかり磨いてきた攻撃でもある。
「トレーナーとも話してたんですよ。ボディは窮地を救ってくれるものだから練習しておこうって」
KOは決して偶然ではないのだ。試合後には、12.28名古屋大会への出場をアピール。翌日にはさっそく試合が決まった。これでK-1年間全大会出場となる。KOでダメージなく勝ってきたからこその快挙だ。
「あと一回なんで。最後のスパートを思いっきりいきます。疲れてはいるけど、走り切るって決めたから」
その疲れも含めて、木村にとっては闘うことが何より楽しいのだ。
「格闘家として生きてるなって感じがしますね。リングの上が生きる場所だと思ってるので。幸せです」