大和証券Mリーグ2019・12月10日の1回戦では、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)が個人7勝目、チーム14勝目を挙げた。
レギュラーシーズン全90試合の折り返しとなった45試合目。主役は粘り腰のしぶとい打ち回しから“まむし”という異名を持つ最年長64歳Mリーガーの沢崎だった。
対局者は起家からTEAM雷電・黒沢咲(連盟)、沢崎、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)、セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)。
東2局3本場、親番・沢崎が5巡目に仕掛けを入れた同巡、園田からリーチが飛んできた。しかし「基本的にやっつけるか、やっつけられるか」を心がけている沢崎は、リーチに対してひるむことなく真っ向勝負に出た。無スジをバシバシ切り飛ばして10巡目にテンパイを入れると、ダブ東・白・ホンイツで1万2000点(+900、供託1000点)をアガリ切って6万点台のトップ目に立った。
南4局5本場では近藤と黒沢の四暗刻vs四暗刻という役満対決も繰り広げられる中、終始リードを守った沢崎は、全20局というロングゲームを、本来得意としている「先行逃げ切り」で完勝。勝利者インタビューでは「絶好調でしたね」と自身のスタイルで勝ち切れたことを素直に喜んだ。
ただ結果としてアガリ逃しで流局となった南4局6本場を振り返り「決着つけようと動いて失敗でしたね。カン6索でアガってましたもんね。普通はあのまま勝負なんだろうけど、動いたのはちょっと弱いなあと思いましたね」と勝って兜の緒を締めた。
この日は2戦目にも出場。そこではラスを引いたが、1日2試合5時間越えのハードな戦いにも疲れを見せず、笑顔を絶やさず、新規参戦チームにとって1年目の節目、レギュラーシーズン前半戦の首位ターンを確定させた。
解説の渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)も「すごいとしかいえない。セオリー通りに打たない時もノータイムなのでわからない」と同団体の先輩レジェンドを賞賛するよりほかなかった。
「麻雀は楽しいゲーム」とその喜びを体中から発露しながら打ち続ける沢崎の姿には「マムシ楽しそうだな」「サワザキナイツ」「やっぱ沢崎、ラスボスだわ」「今年の漢字一文字は桜で決まり」とファンコメントも湧いた。折り返し地点を任されたレジェンドは、その役割を力強く果たしてみせた。【福山純生(雀聖アワー)】
【1回戦結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)4万9700点/+69.7
2着 セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)3万5800点/+15.8
3着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)2万9400点/▲10.6
4着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)-1万4900点/▲74.9
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)







