大和証券Mリーグ2019・12月10日の2回戦で、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)が個人2勝目、チーム9勝目を挙げた。この日はセガサミー本社で社内パブリックビューイングも同時開催され、会場に駆けつけたサポーターを歓喜の渦に巻き込んだ。
対局者は起家から茅森、KADOKAWAサクラナイツ ・沢崎誠(連盟)、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)。
セガサミーフェニックスは、レギュラーシーズン全90試合の中盤戦とはいえ、チーム最下位転落もありうる危機的状況下にあった。2戦目を託された茅森は、なにがなんでもトップが欲しい気持ちを抱きながらも、自身の信条である「冷静に打つ」を貫いてみせた。
茅森は東1局の親番で3900点(+供託2000点)をアガり、2着目で南場へ。南1局2本場、親番で14巡目に2、5、8万待ちリーチを宣言した同巡、沢崎から3、6、9筒待ち追っかけリーチを受けた。この3メン待ちリーチ対決は茅森に軍配が上がり、リーチ・平和・ドラで5800点(+600、供託3000点)をアガリ切った。
さらにこの親番では「全部行こう」と積極的に攻め続け、3本場では仕掛けている沢崎に対して繊細な打ち回しで流局に持ち込み、4本場では中・赤・ドラで6000点(+1200点)の加点に成功。最終的には6本場まで親番を継続出来たことで、10月8日以来、約2カ月ぶりとなるトップをもぎ取った。
前回のトップ時も社内パブリックビューイング開催日と重なっていたため「社内パブリックの日は成績がいいんですよ。毎回やってほしいな」と笑顔を見せ「これからどんどんプラスを積み重ねていきたい」とファンに誓った。
茅森はそのクールな表情ゆえか、キリッとした表情をすると怒っているのかとファンが盛り上がり「おこ」という言葉が頻出する。また口元がギリシャ文字のオメガの小文字「ω」に似ているということから、この日のチーム公式Twitterには「ωやったー!!」と書かれ、コメント欄にも「ω」マークが殺到した。
1試合目が2時間を超えるロングゲームだったため、2試合目は日をまたぐ深夜の戦いとなり、茅森は内心「おこ」だったかもしれない。だが久しぶりの勝利者インタビューでは、パブリックビューイング会場で勝利を信じて見守っていたチームメイトの和久津晶(連盟)が考案した「ラブピース!」ポーズを「にこ」と笑って締め括った。
この日の1戦目は近藤誠一(最高位戦)が最後方から圧巻のまくりを見せて2着。2戦目は茅森が待望のトップ。明けない夜はないことを、ファンと一丸となって証明して見せた。【福山純生(雀聖アワー)】
【2回戦結果】
1着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)4万5400点/+65.4
2着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)3万5600点/+15.6
3着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)1万5200点/▲24.8
4着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)3800点/▲56.2
【12月10日終了時点での成績】
1位 KADOKAWAサクラナイツ +215.0(46/90)
2位 EX風林火山 +190.5(44/90)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +108.1(44/90)
4位 U-NEXT Pirates +45.3(44/90)
5位 渋谷ABEMAS ▲8.3(44/90)
6位 セガサミーフェニックス ▲118.0(46/90)
7位 TEAM雷電 ▲124.1(46/90)
8位 赤坂ドリブンズ ▲308.5(46/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)