大和証券Mリーグ2019・12月16日の1回戦で、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)が+100.6ポイントを積み上げる大トップを取り、個人3勝目、チーム10勝目を挙げた。
黒沢は12月10日の1回戦でMリーグ史上、永遠に語り継がれるような四暗刻vs四暗刻という夢の役満対決を見せてくれていた。しかし10月17日以来トップはなかったため、個人スコアも▲177.5で29人中26位と沈んではいたが「結果は気にせず打とう」と強い気持ちで対局に臨んでいた。
対局者は起家からEX風林火山・滝沢和典(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)、セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)、黒沢。
東2局、リーチ・タンヤオ・平和・赤2・裏ドラで跳満1万2000点を前原からアガった黒沢は、さらなる加点のチャンスを狙っていた。しかし東3局5巡目、ドラ3筒が欲しいターツに6筒をツモってくると「がっかりしているうちに、456の三色同順を見過ごしてしまった」と冷静に打ち回すことができれば、最速のテンパイでリーチをして高目ツモなら三色同順で跳満となる道筋を見逃してしまったことを猛省していた。
この局は中・赤でツモれば満貫確定のリーチを打つことは出来たのだが、仕掛けていた近藤がアガったことで、結果としては黒沢にはアガリはなかった。だが常に手牌の最高打点を追い求めているセレブと称される打ち筋だけに、この手組を機に「自分の頑張りで挽回しよう」と気持ちを立て直した。
東4局2本場、9巡目に滝沢から先制リーチを受けながらも、11巡目にテンパイし追っかけリーチを敢行。黒沢は赤5索を一発でツモり、リーチ・一発・ツモ・平和・タンヤオ・赤で1万8000点(+600点、供託2000点)の加点に成功した。続く3本場では、先制リーチを放っていた滝沢の当たり牌をビタ止めし、テンパイ形を組み替えて平和1500点(+900点、供託1000点)で交わすと、4本場ではリーチ・ツモ・ドラ・裏ドラをアガって1万2000点(+1200点)を加点し、7万点台に乗せた。
7万2800点持ちのトップ目で迎えたオーラスの親番では、2着目近藤が4万3800点持ち、3着目だった前原が4300点持ち、4着目だった滝沢がマイナス2万900点だったため、3者とも倍満をツモっても誰も着順が変わらない点差という黒沢にとってはまさに「女王様タイム」を迎えた。
KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)が記録している最高打点9万2100点を更新する絶好のチャンス到来に「貴族なオーラス」「無敵のリーチ」「女王様モード」と視聴者もざわめいた。
南4局1本場で近藤がアガったため、黒沢の持ち点は8万600点、+100.6でフィニッシュとなったが、チームメイトの瀬戸熊直樹(連盟)の8万2100点に次ぐ3位となる最高打点を記録した。
2カ月ぶりとなった勝利者インタビューでは「私が調子が悪い時でも変わらずに応援のメッセージをたくさん頂きまして、ありがとうございました」とファンに感謝し「後半戦もしっかり戦っていきます」と笑顔で約束。ファンからは「ディスイズセレブ」「復活セレブ」「久しぶりに強いセレブが観れて酒が旨い」と声が上がっていた。【福山純生(雀聖アワー)】
【1回戦結果】
1着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)8万600点/+100.6
2着 セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)5万500点/+30.5
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)1700点/▲38.3
4着 EX風林火山・滝沢和典(連盟)-3万2800点/▲92.8
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)







