12月15日に後楽園ホールで行われた「K-1 KRUSH FIGHT.109」で、3戦ぶりのKOでKRUSH FIGHT参戦からの5連勝を飾るべく内田晶(21=チーム・タイガーホーク/挙聖空手)との一戦に臨んだ璃明武(19=K-1ジム総本部チームペガサス)が、見事な後ろ回し蹴りで衝撃的な勝利を収めた。
マットに直立した状態から後ろに倒れるように崩れ落ちた内田の周囲には瞬時にメディカルをはじめとするスタッフが集結。さらにKOの興奮から一転して静まり返った場内の様子も、その衝撃の大きさを物語っていた。
1R、強烈な右のローで猛攻の口火を切った璃明武は、内田のローブローを受けるも三日月やヒザなどを織り交ぜた軌道が読みにくいキックを武器に主導権を握る。すると40秒が過ぎようかというところで、踏み込んだ内田のアゴ先を、キックから一転した璃明武の鋭い右のショートフックがとらえた。
強烈な一撃をカウンター気味にもらった内田のダメージが心配されたが、試合が再開されると同時に左右のパンチを放ちながら前に出て打ち合いを挑むと、AbemaTVで解説を務めた武尊も「気持ちが強い」と内田を称賛。しかし次の瞬間、璃明武の狙い澄ました右の後ろ回し蹴りが内田のアゴ先を捉えると、内田はゆっくりと後方に倒れ、マットに崩れ落ちた。
(心配そうに内田のもとに駆け寄る璃明武)
「スゴイKOでしたね」
劇的な結末に解説席から立ち上がって興奮気味に話した武尊だったが、すぐさま「大丈夫ですかね」と心配するほどの劇的決着。さらにコメントを求められた武尊は「あれを当てる技術も凄いが、内田選手が前に出たからこそのKOだった。いい試合だった」と話し、双方の健闘を称えた。
壮絶な決着を目の当たりにした視聴者が「かかとが刺さった」「交通事故レベル」「骨が折れた音が…」と騒然とする一方、「倒れ方がヤバかった」「大丈夫か?」と内田の状態を心配する声も多数寄せられていた。
担架によってリングを後にした内田は同日に自身のツイッターを更新し「ご心配おかけしました。全然ビンビンなんで大丈夫です。あんな派手なKOされていうことじゃないけど俺まだまだやれます。是非注目しててください。ありがとうございました」と無事を報告。なお16日に一夜明け会見に臨んだ璃明武は、「内田選手が正面を向いて前に突っ込んでくるタイプだったんで、当たったら絶対KOになるだろうなと思って狙った。ドンピシャで入った」とその瞬間を振り返っている。