夫の実家に行くのがツラい…“帰省ブルー”をどう乗り越える? 柴田阿弥「期待に応えなくていいと思う」
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 ここ数年、年末になるとネット上で共感を呼ぶ「お正月に夫の実家に行くのがツラい」という“帰省ブルー”問題。“嫁らしさ”や“妻らしさ”を求めないでほしいという女性たちの叫びについて、大晦日のAbemaTV『AbemaPrime』で議論した。

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 まず武蔵大学の千田有紀教授は「元々は他人だった家族のところに女の人が行くというのはすごく大変なことだと思う。どういうふうに家事や気遣いをするのかという、ある種の“テスト”みたいなものがあるし、“あなたはこの嫁役割みたいなものを受け入れるのか”というテストでもあると思う。姑世代の人たちは、そういう規範に縛られて生きてきたので、“嫁を自由にしてあげたい”という気持ちもある一方、“私ばかりが損をしている”という損得勘定もあると思う。嫁としては経済的な援助を得られないとか、“とんでもない嫁だ”と言われることなどを気にしなければいいと思うが、なかなか難しい。男性たちに対しては、“お母さんの子ども”という地位から脱して、“妻のパートナー”という立場で振舞ってくれれば、だいぶ違うと思う」と話す。

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 タレントの池澤あやかは「私は九州の生まれだが、家事は女性の仕事、という文化が根強く、ご飯を作ったり、それを配膳したりする時にも男性は休んでいる、という状況が実家も含めて日常的にある。“こっちも働いて帰ってきたんですけど…”と思うことはある」と明かし、同じく九州出身のカンニング竹山は「本家なんかに行くと、男だけが座敷で飲んで、母ちゃんたちは台所で食事を作りながら飲んで、新しく来た嫁の悪口を言う、みたいな感じだった。妻がうちに行くのを嫌がると悲しくなるが、僕も妻の実家に行くのは嫌でしょうがなかったし、“めんどくさい”と言うとやっぱり妻は悲しそうな顔をした。ただ、“いい嫁”というキャラクターでいることに幸せを見出しているとか、そっちの方が好きな人も中にはいると思う」とした。

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 これに対し、フリーアナウンサーの柴田阿弥は、「以前、習い事をしていた時に、姑さん世代の先生が“男性には掃除をさせないで”と言った。それに耐えていると女性が枠に収まらなくてはいけなくなると感じたし、私はそこで引き下がれなかった」と振り返り、千田氏の言う“テスト”についても「私は気も利かないし、求められるようなことが絶対にできないと思う。むしろ“すみません、できません”で、期待に応えなくてもいいと思うし、結婚もしちゃってるんだからそれくらいのことで離婚させられないだろうと。姑のいびりと言っても所詮は他人だし、順番で言えば先に亡くなる方だし、年イチしか会わないわけだし、喧嘩していてもいい。うちも男性が家事をしない家庭だが、そんなことでこれからの令和の時代に生きていけるのか」と毅然とコメント。

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 他方、ネット論客の青識亜論氏は「私は徳島に住んでいるが、長男だということもあり、“あれしろ、これしろ”というのが残っている。やはり田舎には女性だけでなく、男性にも生きづらさがあると思う」と指摘。

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 慶應義塾大学の若新雄純特任准教授は「男性が女性を縛っているというよりも、女性が世代を越えて女性を縛っている部分があると思う。僕の親戚もそうだった気がする。そして、やはり旦那がマザコンだから、母親世代の女性像を妻に対しても持ち込んでいるのだと思う」、ハフポスト日本版副編集長の泉谷由梨子氏も「いい嫁じゃないといけないと考えるのは、気のせいの部分も少しはあるかもしれないし、実際、そこまで求めていないという親もいるとは思う。やはり頑張っちゃうというのは、規範を内面化している女性が多いのではないか」との見方を示した。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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フェミニズムを討論 嫁らしさは苦痛?
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