5日にシドニーで行われたテニス国別対抗戦「ATPカップ」。イギリス対ベルギーの試合で、“ある大作戦”が成功した。といっても、その大作戦はテニスの戦術のことではなかった。
第1セットの試合途中にスタッツが表示された後、画面に映ったのは客席の通路にいる二人の男女。男性は場内の観客に大きくアピールすると、女性の薬指に指輪をはめた。成功した大作戦とは、プロポーズ大作戦だったのだ。
10秒ほど映った映像では、観客の男性が女性にプロポーズをして、指輪をはめた手にキス。その瞬間、会場からも大きな拍手が上がった。その後、二人を映像が捉えることはなかったが、大会公式Twitterでもプロポーズに成功したと紹介されるなど話題となっている。
一方、このプロポーズ大作戦がネット上でちょっとした論争に発展した。試合を中継していたAbemaTVのコメント欄には「こんなところでプロポーズw」「場所w」というコメントから「断りにくかったのでは」「なぜ試合後ではなく試合中にプロポーズしたのか」「どうでもいい」といった辛辣な意見がずらり。
さらに、かつてシュフティ・グラフと伊達公子の試合中に、観客がグラフに向かってプロポーズをしたことに触れ「Will you marry me? のグラフの件を思い出すね」と当時を懐かしむ反応も見られた。テニスコート絡みのプロポーズ、結婚ということで、末永く愛のラリーを……。
文/今田望未(テニスライター)