大和証券Mリーグ2019・1月7日の1回戦で、セガサミーフェニックス・和久津晶(連盟)がトップを取り、個人2勝目、チーム13勝目を挙げた。
対局者は起家からKONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)、EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)、赤坂ドリブンズ・丸山奏子(最高位戦)、和久津。
東3局、和久津は前原の先制リーチに怯むことなく追っかけリーチを敢行。みごとリーチ・一発・ドラ2で8000点(+供託1000点)をアガると、南1局でもリーチ・中・ドラ2で8000点を加点し、これが決まり手となった。「ドラがいっぱい来てくれてラッキーでした。新年早々おみくじみたいな満貫をアガれた」と白い歯を見せた。
この日、和久津は前髪を切りそろえた新たなヘアスタイルで登場していた。ダンサーから麻雀プロに転身した2007年以降、“人に見られるプロ”としても意識を高く持ち続け、ファッションだけではなく打牌するスピードや対局時の姿勢にも常に気を配り、2017年には所属団体の最高峰リーグであるA1リーグに駆け上がった実力も折り紙つきの選手だ。
常にストイックな姿勢で牌と向き合い、過去にリーグ戦の最中に体力を消耗してしまい、椅子にもたれかかってしまったことを機に、体を鍛え直そうと決意した。以来1日1時間半の体幹トレーニングを欠かさず、今では体脂肪率11%を誇っている。
そんな和久津が武器としているのは「人読み」だ。人読みのために和久津は「耳」を駆使している。和久津が耳を傾けている「音」は、河に牌が打牌された時の「打牌音」。いずれ対戦するであろう対局相手の「通常時の打牌音」と「テンパイした時の打牌音」との違い。さらには対局相手の息遣いである「呼吸音」をも聞き取るため、1日7時間、相手の対局映像を見続けるという研究を積み重ねている。そこからフィルタリングした「音」を頼りに、相手のヤミテン気配や心理状況をも予測しながら戦っている。
このトップで個人スコアも最下位を脱出。「うちのチームは完全に私が足を引っ張ってしまっているので、最後には戦力になると思ってもらえるように」と自らをさらに鍛え上げるつもりだ。
“野生”を研ぎ澄ませて戦う和久津が、Mリーグという舞台にアジャストし始めたことには「和久津バランス復活」「和久津さん、ありがとう」「こんな41歳いない、美しい」「さあ行こうWAKUWAKUタイム」と多くのファンが歓喜した。“美魔女雀士”が描くであろう虹の架け橋を心待ちにしているからだ。【福山純生(雀聖アワー)】
【1回戦結果】
1着 セガサミーフェニックス・和久津晶(連盟)3万5300点/+55.3
2着 赤坂ドリブンズ・丸山奏子(最高位戦)3万1000点/+11.0
3着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)2万2400点/▲17.6
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)1万1300点/▲48.7
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)







