3日からオーストラリアで開催している世界テニス国別対抗戦「ATPカップ」。大会6日目、日本は世界王者スペインを相手に、3試合のうち1勝すれば決勝トーナメント進出の可能性が残されている。添田が1敗して臨んだシングルス2試合目、錦織欠場の今、日本のエースとして大活躍の西岡良仁が、スペインで世界ランク1位のラファエル・ナダルに挑み、躍動している。
世界ランク73位の西岡は今大会、これまでに世界ランク26位のニコロズ・バシラシビリ、ウルグアイの世界ランク45位パブロ・クエバスを撃破。既に2度のジャイアントキリングを起こして勢いに乗っている。この試合も立ち上がりからナダルを相手に臆せず自分のプレーを披露していく西岡。第5ゲームではナダルの放った強烈なスマッシュの軌道を読み、オープンスペースにカウンターショットを決めた。これでブレークに成功、王者ナダルを相手に先にリードをする展開となった。
しかし、世界王者のナダルも黙っていない。動揺してもおかしくない場面で再び気合いを入れ直し、即座にブレークバック。一進一退の攻防が続き、試合はタイブレークへ。西岡から見て4-5で迎えたポイント、ドロップショットで揺さぶりをかけるナダルに対し、ロブで抜き返す西岡。息詰まる22本のラリーを制したのはナダル! そのまま1セット目を獲得した。
セットこそ落としてしまったもの、ここまでナダルを苦しめ、互角以上の戦いを演じている西岡。現在試合は第2セット途中で一進一退の攻防が続いている。この後の展開次第では今大会3度目となるジャイアントキリングを起こし、日本を決勝Tに導いても全く不思議はない西岡の戦いぶりに注目だ。