大和証券Mリーグ2019・1月20日の1回戦で、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)が、リーグ一番乗りとなる個人10勝目を挙げ、個人スコア首位の座に返り咲いた。
対局者は起家から沢崎、EX風林火山・滝沢和典(連盟)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)と、沢崎以外は40代の選手が居並んだ。
この日の沢崎は、大物手あり、かわし手ありと自在に打ち分け、解説のKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)に「それにしてもタフですよね」と言わしめるほど、各チームのエース格に油断も隙も見せなかった。
東1局1本場、親番だった沢崎は4巡目に孤立していた東、5巡目にドラ西を悠然と切った。卓上には緊張が走ったが、手牌にはメンツが1組しかない苦しい状況だった。11巡目、瀬戸熊から先制リーチを受けながらも14巡目に待望のテンパイを入れると、ひと呼吸置いてからリーチを宣言。これをリーチ・一発・ツモ・平和・赤・裏ドラで1万8000点(+300点、供託1000点)に仕上げる強烈な一撃を決め、得意とする先行逃げ切り体制を整えた。
トップ目のまま迎えた南3局では、2000点以上アガっておけば、2着目だった滝沢に1万5000点以上の点差をつけてオーラスを迎えられる状況だった。タンヤオ仕掛けに出た沢崎は、9巡目にテンパイ。10巡目に滝沢からのリーチを受けながらも、無スジをビシッと押してタンヤオ1100点(+供託1000点)をアガリ切った。この加点が功を奏し、南4局では滝沢が跳満1万2000点をツモアガったものの、2000点差で逃げ切った。
そのしぶとい打ち筋から“マムシ”と呼ばれ、連戦もいとわない無尽蔵のスタミナを誇る沢崎は、常に半袖ユニフォームで対局している。チームユニフォームには長袖仕様もあるのだが「僕は室温18度が適温なんです。寒いぐらいが頭が冴えていい」というのが半袖ユニフォームで戦い続ける理由だ。
プロとしては一番脂が乗っている時期とされる40代の3人を蹴散らすかのような圧巻の勝利。27戦10勝、トップ率37%という驚異の数字にも「トップが多くてもラスも多いので」と最年長Mリーガーは、涼しげな表情で微笑んだ。【福山純生(雀聖アワー)】
【1回戦結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)4万2900点/+62.9
2着 EX風林火山・滝沢和典(連盟)4万900点/+20.9
3着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)1万8200点/▲21.8
4着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)-2000点/▲62.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)







