闇営業問題での活動自粛からおよそ半年。お笑いコンビのロンドンブーツ1号2号の田村亮が謹慎解除後初となるトークライブを開催、終了後には記者会見を開き、改めて謝罪の言葉を述べるとともに、今後の活動への意気込みを語った。
一方、同席した相方・田村淳は、新たに芸能事務所『LONDONBOOTS』を立ち上げ、社長として淳を所属させるなど、謹慎中の亮を陰に陽に支えてきた。昨年7月に亮が宮迫博之とともに謝罪会見を開いた場所を選んだのも淳だった。「亮は気乗りしない感じだったが、今後仕事をしていく上で、この青山という立地、ここを通る度に嫌な感情をもつのは亮にとって良くないのではないかなと。ここから再スタートをするのがよいと思って決めた」。
そんな淳に対し、亮は「逆の立場だったときにこんなにできるかなと、こんなにうまく立ち回れないだろうなと。それをやってのけたことに、普通にシンプルにありがとうという気持ちでいっぱい」「やはり頼りになるなと思った。ライブが始まる前も自ら前説してみたりと、俺が出やすい状況を作ってくれた」と感謝の言葉を繰り返し述べていた。
一連の闇営業問題を取材、今回の会見にも参加した『週刊文春』元記者でジャーナリストの中村竜太郎氏は「まず、淳がお客さんをいじったりしながら、初心に戻るような感じの前説を行って場を温め、亮を迎え入れるような雰囲気を作った。そして亮が登場すると“おかえり”“待ってました”という声が会場から、あちこちから飛んだ。そこでの亮の表情は印象的だった。口がぶるぶる震え、感激で目に涙を浮かべていた。それを見た淳が“1回、引っ込みなよ”と促し、鼻を真っ赤にしてまた出てきた。そこからトークライブが始まったが、とても盛り上がっていた。英語で“初心からやりますよ”と書いてあるTシャツを着ていたが、ここからが出発点だと思う」と語った。
慶應義塾大学の若新雄純・特任准教授は、「亮さんの発言が無い間、淳さんは“僕はこう考えていて、こういうことします。そして亮はこう考えています”と、人々への情報提供、コミュニケーションを丁寧に続けてきた。それが今日の会見まで線として、物語として繋がっていたと思う。それが無いままに突然会見を開けば、その髪の色はなんだ、そのTシャツはなんだというような反応も出ていたと思う」と指摘。また、『東洋経済』の山田俊浩編集長は「相方だからこそやれた部分もある思うが、淳さんの新会社は企業の危機管理コンサルをやってもいいのではないかというくらい、評価できる会見だったと思う」と絶賛した。
さらに平成ノブシコブシの徳井健太は「プラスでしかない会見だったと思う。場を温かい空気にし、悪意のある質問が出なくさせたのも、淳さんのMC能力の高さだと思う。一方の亮さんも、いつもの天然で実直な感じが出ていたし、ロンブーさんはまた一つ上に行くのではないかという感じがした」と話した。
一方、同じく謹慎をしていた雨上がり決死隊の宮迫博之は亮に一歩先んじて、29日に約7分間の謝罪動画をYouTubeに投稿、復帰への熱い思いを語っている。会見で亮は「スタートするために宮迫さんはYouTubeを選んだ。各々前に進んでいっているなという感じはした」と話したが、動画の評価は「低評価」が「高評価」を上回り、コメント欄には“YouTubeなら許されると思ってんのか?”“まず、亮さんが復帰したのを見届けてから、動画を出すべきだったのではないか”などの厳しい意見も書き込まれた。
若新氏は「淳さんがTwitterを使ってみんなとの距離を近づけ、ファンがアイドルを育成するように、見ている人を“亮さん復帰プロジェクト”の仲間にしていったのに対し、宮迫さんは今も画面の向こうの人」という印象が残る」と評すると、ふかわりょうは「闇営業問題について、皆が何に違和感を覚え、何を求めているのか、ロンブーはそれをしっかり把握していたと思う。一方、宮迫さんについては、何がどうなっているのかが今も明確になっていないような気がする。ただ、宮迫さんは自分 一人でカメラの前に立ったし、蛍原さんも陰ですごく支えてきたと思う。私は同業者なのでそういうところまで汲み取ることができるが、世間の人はそうではない。それでこんなにもコントラストが出てしまうのかと思った」とコメントした。
中村氏は「これまでの流れも含め、宮迫さんのやっていることのひとつひとつが裏目に出てしまっている感じがする。本来であれば吉本興業に対してきちんと謝罪をし、契約問題をクリアにするといったことを進めてこなければならなかった。しかし現状では、宮迫さん自身が言うように、宙ぶらりんの状態だ。さんまさんの個人事務所に入ってはいるが、新しい仕事が入ってくるわけでもないので、このまま引退になるのではないかと思い悩んだと。そこで活路を見出すためにYouTubeを始めたということだが、世間的には、ちょっとあざといような印象、あるいは自己愛が強いような印象を与えてしまった」と話していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)
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