「俺だけのアガリ」と言わんばかりの跳満が炸裂した。大和証券Mリーグ2019・1月31日の第1試合で、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)が“魔王”の如き攻めを繰り出し大幅加点に成功、今期5勝目を獲得した。
この試合の対局者は、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)、佐々木の並びでスタート。
佐々木は沢崎とトップ目を競る南2局、沢崎と黒沢の2軒リーチを受けて、カン6索子のテンパイ。ドラを2枚内蔵、また赤もある勝負手だが、6索はすでに2枚河に置かれており、かなり苦しい待ちが残ってしまった。小考の後、これを佐々木は追っかけリーチに出た。
このハイリスクハイリターンの選択にはファンも「こういう寿人ほんま好き」「マジかw」「魔王!!」と大興奮。そしてこの6索をなんと沢崎が一発で掴み、佐々木はリーチ・一発・赤・ドラ2・裏ドラの1万2000点のアガリとなり、大幅リードを得た。
南3局2本場にはリーチ者の多井に押し返し、ここはしたたかなヤミテンの8000点をアガって勝負あり。それでも親で迎えたオーラスは、手を伏せる気など毛頭なし。さらなる加点を目指し、攻撃的に手を組み、リーチで加点を狙った。結果は横移動で終局も、まだまだアガリたい、もっとチームを押し上げたい、そんな熱意やエースとしての責任感が伝わる戦いぶりを見せ、最後までファンを沸かせていた。
インタビューではカン6索のリーチについて「山に2枚あるかもしれないしね、念のためやっておこうかと」と飄々と語り、「何もしないで負けるよりはいい」とリーグ随一の攻めの強さをここでもアピールした。
この試合を解説していた土田浩翔(最高位戦)はこの試合について「寿人の麻雀の真骨頂ですね。前に出てテンパイして、結果は(天に)委ねる。見ているものを惹きつけますよね」と絶賛していた。
この試合、リードをしても手は緩めず、最後まで加点を目指し攻め続けた佐々木。セミファイナルへライバルとは僅差の状況、突破口をこじ開けるのは、やはりエースであるこの男だ。
【1回戦結果】
1着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)4万9800点/+69.8
2着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)3万3800点/+13.8
3着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)2万3300点/▲16.7
4着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)▲6900点/▲66.9
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)







