大和証券Mリーグ2019・2月18日の2回戦で、セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)が夢のある闘牌でファンを熱狂させた。
試合はKADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)が、開局早々7万点オーバーという大量リードを築いて逃げ切り、近藤は2着フィニッシュだった。だが終盤になるほど、近藤の強さが際立つ展開となり、解説のU-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)にも「内川さんを追いかけようとしたあの手この手がトップより目立ってしまう」と言わしめた。
東1局1本場では11巡目にタンヤオ・イーペーコー・赤・ドラ2をカン三万待ちでテンパイするもテンパイ崩し。15巡目にタンヤオ・リャンペーコー・赤・ドラ2でカン4索待ちというツモれば倍満となるテンパイを入れ直した。結果はトップ目だった内川がアガったが、近藤ならではの手順で最高打点に仕上げた男気には、ファンも「死闘って感じでいい」「心臓に悪い」「カッ!してほしい」と沸いた。
さらに南3局では、セミファイナルに向けて必死に戦う赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)が索子のホンイツという親満級の大物手に向かう中、7巡目に七対子・ドラ2を9索待ちでテンパイ。これを索子があふれた鈴木から打ち取ると「白ポンの1000点で交わしにいく人も多いと思うんですけど、それをせずに最高の結果にしたのはすごいですね」と鈴木と2着争いをしていても、どっしりとした構えを見せ「味がありすぎて、近藤さんがことごとく予想の上を行っていますね」と朝倉を驚嘆させた。
この日の1回戦では赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)が8試合連続連対となる9勝目を挙げ、個人スコア部門では首位の座を明け渡していたが、この2着で+11.8を積み上げ、村上に0.2ポイント差となる+414.1ポイントでぴたりと追走。22戦連続ラスなしで4着回避率100%を維持した。
ファンの間では俳優の梅沢富美男に似ていることから、その一挙手一投足には「夢芝居」というコメントが飛ぶこともあるが、稀代のサウスポーの輝きは、2着目なのにまさに主役級だった。【福山純生(雀聖アワー)】
【2月18日終了時点での成績】
1位 セガサミーフェニックス +388.6(80/90)
2位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +122.5(78/90)
3位 TEAM雷電 +101.9(78/90)
4位 KADOKAWAサクラナイツ +75.8(80/90)
5位 U-NEXT Pirates ▲31.3(78/90)
6位 渋谷ABEMAS ▲88.1(80/90)
7位 赤坂ドリブンズ ▲192.2(80/90)
8位 EX風林火山 ▲397.2(78/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)






