久しぶりの「らしい」勝ち方に、ファンも唸った。大和証券Mリーグ2019・2月21日の第1試合で、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)が10戦ぶりとなる今期11勝目を獲得した。
この試合の対局者は、KONAMI麻雀格闘倶楽部・藤崎智(連盟)、TEAM雷電・萩原聖人(連盟)、沢崎、セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)の並びでスタート。
序盤はつばぜり合いが続き、誰も高打点を生み出せない緊迫したムード。均衡を破ったのはこの1カ月トップなし、不調にあえぐ沢崎だった。沢崎は南2局1本場、こっそり仕上げたホンイツの跳満を藤崎からアガってトップ目に立つ。
勝負の決め手となったのは、沢崎が親番を迎えた南3局1本場。ダマテンのまま押す近藤は四暗刻テンパイ、そして萩原はリーチで攻め込んでくる。これに対して沢崎は、ドラがないいわゆる「リーチのみ」の手で追っかけリーチ、この判断が奏功し、リーチ・一発・ツモ・裏ドラの1万2000点(+300点)をツモって大幅リード。このまま逃げ切って10戦ぶりのトップ、今期11勝目を手に入れた。
インタビューでは開口一番、以前の試合でチョンボをしてしまったことについて謝罪した。また、しばらく個人もチームも低迷が続いていたことについては「ちょうどいい練習だと思ってやっていました。まあ狙ってそうしているわけではないですが」と余裕しゃくしゃく。リーグ最年長選手としての懐の深さを見せた。
また、試合の振り返りを求められると、盤面を見ているかのごとくスラスラと語り、これには「さすマム(さすがマムたん)」「場も覚えてるのがすげーわ」「ビタ止めしまくってんだよなマムシ」とその思考に視聴者も脱帽。
インタビュー最後にかわいく決めポーズを見せた後も、沢崎の抜群だった対局内容についてはコメントが止まず、「世界最強のおじいちゃん」「沢崎の麻雀はいつも唸らされる」と賛辞の投稿が続いていた。
開幕から好調が続いていたチームも、厳冬に合わせてやや低迷、苦しむ時期を過ごした。レギュラーシーズンも残り数えるほどになり、ここに来てエース沢崎の復活は、セミファイナルへこれ以上ない好材料だ。
【1回戦結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)5万3200点/+74.3
2着 TEAM雷電・萩原聖人(連盟)2万3700点/+3.7
3着 セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)1万2000点/▲28.0
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・藤崎智(連盟)▲1万6500点/▲50.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)