またこの男の絶叫が、放送席にこだました。大和証券Mリーグ2019・2月21日の第2試合において、この日の解説を務めていた土田浩翔(最高位戦)が、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)の小三元を見切った手順に驚愕、思わず叫んでしまう場面があった。
状況は南3局1本場、岡田は白と中を2枚、發が1枚という手格好。しかし發は早々に2枚切れてしまい、役満・大三元の可能性は潰えている。1筒からポンしてホンイツに向かうと、2枚切れの發を重ねて、三元牌が2枚ずつという形に。
これに土田は思わず「望むところよ!(ホンイツと)小三元、1万8000点ですよ」と声のトーンを上げた。しかし8巡目、完成したメンツは、土田が「払うべき」としていたカン4筒のターツ。ここで土田は「7筒・8筒といけるか!」とまたヒートアップ。しかし岡田が選んだのは2枚切れの發。これに土田は思わず「發打ったらだめよ~うわあああ」と絶叫した。
雀頭としか使えない發を落とし、好形ターツを残した岡田の選択は大多数が進む道。実況の松嶋桃(協会)も「土田さん、(發)2枚切れですよ!」となだめたが後の祭り。その後も土田は声にならぬ声を上げ続け、その後は絶句してしまった。
間を開けて、平静を取り戻した土田は「ピンズのホンイツをやっている人が、7筒・8筒と切ったらもう三元牌は出ないか…」と急に落ち着いた解説にシフトチェンジ。コメントは「普通發だわwww」「つっちーやっぱ面白い」「夢見る少年 つちだこうしょう」と、その無邪気さに反応、盛り上がっていた。
結果的に6筒・9筒待ちのホンイツとなった岡田。「中はもう出ないか」と予想していた土田だったが、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)があっさりツモ切り。これには「ヒサト…ヒサト…!」と震える声で衝撃を表現し、またもコメントは「でてたな」「でたーwwww」「寿人w」と爆笑が起きていた。
土田は座右の銘でもある「運を育てる」打ち方を体現する、高打点狙いの打法で鳳凰位を始め多数のビッグタイトルを獲得した麻雀界のレジェンド。狙える高い役は効率を無視してでも狙い、成就せずとも気にしないといった豪胆さが武器のひとつ。この局は土田好みの高打点を狙える手が、ラス目の岡田に訪れていたことで、思わず感情も乗り移ってしまっていた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)