「ひと言で情報不足だ。自衛隊の医務官や消防庁にはよく頑張っていただいたと思っているが、厚労省の対応には(船内の)皆さんも文句を言っていた」
23日にAbemaTVで放送された『Abema的ニュースショー』の電話取材を受けたクルーズ船『ダイヤモンドプリンセス』の乗客が、下船から数日を経て率直な心境を明かした。
クルーズ船においては22日、陰性と診断され19日に下船した後、自宅に戻っていた栃木県内60代女性の感染が確認されるなど、検査の信憑性について疑問の声が上がっている他、日本政府の対応についても海外から厳しい目が向けられている。
15日に検体を採取し、20日午前に下船したという埼玉県在住の60代男性は「下船が分かったのは20日の深夜というか明け方。ペーパーが郵便受けに入っており、荷物をドアの外に出しておけと。時間は10時45分ということで、下船の二番手グループだった。検体を採取してから下船までの間、何の情報もない。とにかく情報不足だ」と厚労省の対応を批判した。
男性の話を聞いた元東京都知事の舛添要一氏が「栃木県で下船後に陽性反応が出た女性が、同じような時期に検査をしたときは陰性だった。アメリカやオーストラリアの人でも同じことが起こっている。検査の正確性が世界的に疑われている状況で、自分がよそ様を感染させてしまうかもしれないという点は気になるか」と質問すると、男性は次のように答えた。
「喉から検体を採取した。採取した検体から陰性が出ても、喉は奥行きなどもあり広い。また人間のやることなので、ごく少ない確率で(陰性から陽性反応)出てしまうのは仕方のないことだ」
男性の話を聞いた舛添氏は「情報不足というのは不安になる。なぜ情報を与えなかったのか。情報管理が徹底していないのが、危機管理として一番の失敗だ」と政府の一連の対応のマズさについて指摘した。
【映像】下船男性が明かしたホンネ
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