レギュラーシーズン最終盤。大和証券Mリーグ2019・3月2日の1回戦で、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)が個人10勝目、チーム24勝目を挙げた。
対局者は起家からEX風林火山・二階堂亜樹(連盟)、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、白鳥。
残り6戦となった渋谷ABEMASは、+46.8で5位のポジションにいた。6位までがセミファイナル進出となるだけに、もし連続ラスを引いてしまうと、6位・U-NEXT Pirates、7位・赤坂ドリブンズとのセミファイナル進出争いに巻き込まれる可能性もあった中、白鳥はトップ必須というスタンスではなく「ラスは引けない」ことを命題に臨んでいた。
東1局で5200点をアガった白鳥は落ち着いていた。東2局では7巡目に4メンツを完成させ、役なし単騎待ちテンパイにも取れたが、一旦1メンツを崩す9索切り。9巡目に5索を引き入れ、平和で高目三色同順に手替わりしたところでリーチを宣言。これをリーチ・ツモ・タンヤオ・平和・ドラに仕上げて8000点を加点。解説初登場の最強位も獲得した経歴を持つ金太賢(協会)に「技も力もある」と言わしめた。
トップ目で迎えたオーラスの親番では、技が光った。5巡目にラス目だった二階堂からリーチを受けると、現在最下位でトップが欲しいEX風林火山のチーム事情を鑑み「2着狙いの満貫もあるが、ツモって倍満があってもおかしくない」と守備を固めながらも、自身の手牌を大きく崩さず仕掛けを入れ、二階堂のツモ順をずらしてハイテイをも回さない鉄壁ぶり。茅森と瀬戸熊の動向も見極めながら流局に持ち込み、北家の特権でもあるトップ目のまま手牌を伏せることに成功した。
先行逃げ切りという得意のゲームプランで2ケタ勝利を手中に収めると、金も「リードしてからのゲームメイクは完璧でしたね」と絶賛した。
1シーズンで様々なヘアスタイル・ヘアカラーに変える白鳥だが「この髪にしてから多井さんが2連勝したんですよ」と“赤牌カラー”となるレッドカラーにチェンジして以降、セミファイナル進出争いで苦しんでいたチームに幸運を呼び、多井隆晴(RMU)の1日2勝や自身の勝利をも呼び込んでいる。【福山純生(雀聖アワー)】
【1回戦結果】
1着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)3万3400点/+56.4
2着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)2万3800点/▲6.2
2着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)2万3800点/▲6.2
4着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)1万6000点/▲44.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)







