たどり着いた無の境地沢崎誠、しびれる終盤も余裕顔で12勝目「何も考えてない」／麻雀・Mリーグ

　豪快に攻め、要所で守った。大和証券Mリーグ2019・3月5日の第1試合で、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠（連盟）が快勝、勝利数単独トップとなる今期12勝目を獲得した。

　この対局はEX風林火山・滝沢和典（連盟）、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人（連盟）、沢崎、TEAM雷電・瀬戸熊直樹（連盟）の並びでスタート。

　沢崎は東1局に満貫をツモり先制すると、得意のアガリラッシュ。東3局1本場は平和・一盃口・赤2の1万2000点（+300点）をアガって大トップ目に立つ。その後は一転、しっかり守って逃げ切り快勝、今期12勝目を挙げた。

　インタビューではこの日の戦いに臨む意識を聞かれ「何も考えていませんでした」と、インタビュアーを拍子抜けさせるような受け答えで、ここでも泰然自若。対局カードは連盟の強者が集う「同門対決」でも、余裕十分な打ち回しと絶妙な押し引きを見せ、貫録勝ちといったところだった。

　また怒涛の4連続アガリについては「アガらないとやられちゃいますからね」とニンマリ。道中の手順や読みについてもスラスラと語り、「読みが深い」とファンを感心させていた。

　リーグ最終盤、緊迫した対局が続く中で、沢崎はどこまでも冷静、マイペース。今期開幕当初から「慌てる」「戸惑う」といった様子をまるで見せない沢崎らしさをここでも見せた。

　セミファイナルへ向けてどのチームもライバルとの差に着目し、優勝から逆算してそれぞれの思考を巡らせながら戦う。しかし沢崎はどこまでも穏やかに、目の前の牌に集中するだけという「悟り」すら感じさせる戦いぶり。コメントでも「マムシのスケール勝ち」「いや、余裕だなｗｗｗ」とその飄々とした立ち振る舞いに圧倒されたファンの声が目立った。