原作『魔法少女まどか☆マギカ』(以下、『まどか☆マギカ』)の外伝として、スマートフォンゲームとしてスタートした『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』(以下、『マギレコ』)。1月からスタートしたアニメも、その独特の世界観をしっかりと引き継ぎ、ファンを魅了し続けている。既に『マギレコ』内でも、ファンの心を突き刺す展開が続いており、各話終了後にも、ネット上を中心に大きな反響が出ている。2020年1月期の話題作となっている本作に、声優・夏川椎菜は由比鶴乃役で出演中。ゲームから数えて3年間演じている鶴乃や他のキャラクター、作品についての思いを聞いた。
――ゲームでも人気となった「マギレコ」ですが、アニメも各話、放送の度に反響を呼んでいます。この3年間、由比鶴乃を演じてきた中で何か変化はありましたか?
夏川椎菜(以下、夏川):『マギレコ』には、いろはちゃんややちよさんのようにダウナーな性格の子が多い中で、私が演じる鶴乃は、突き抜けたような明るい振る舞いをするムードメーカーのような存在だと思っているのですが、後々マギウスたちに洗脳されて、自分の本心を出してしまうタイミングがあるんです。その話を通じて「なんて強くて、なんて弱い子なんだろう」と思って。
自分が思っていることを正直に伝えられない弱さがあるのに、そんな素振りを見せない強さもある。そんな矛盾したところも彼女の魅力であり、演じる上でも欠かせない部分として捉えています。鶴乃はただの明るいおバカな子ではないのだという心構えを持って演じました。
――アニメの中で特に印象に残っているシーンをお願いします。
夏川:第9話の二葉さな(CV:小倉唯)のシーンで、家族の仲がいい様子を描いた風景があるんですけど、それがマネキンで表現されていて。他のアニメではあまり見たことがない表現方法だったので、すごく気持ち悪くてゾワっと鳥肌が立ちました。
私たちが演じているキャラクターはすごくかわいらしい感じなのに、そのマネキンたちは歯とかもリアルに描かれていて。よくショッピングモールに居るような顔つきの家族のマネキンを思い出しました(笑)。
――アニメ化されたことで、ゲームとはまた違った魅力が出たと感じるキャラクターはいますか?
夏川:佐倉綾音さんが演じられている深月フェリシアですね。鶴乃とフェリシアは、まるで姉妹のような関係性だなと以前から思っていて。
これまでゲームの収録は別々だったので、今回アニメで喧嘩をしたり言い合いをしたりと実際に掛け合ったことで、私の中の「フェリシアかわいい株」が上がりました(笑)。そんな彼女たちの活躍にぜひご注目ください!
インタビュー・文:吉野庫之介