今年の春闘は11日、大手企業の集中回答日を迎えた。新型コロナウイルスの影響を警戒する経営側からは厳しい回答が相次いでいる。
 春闘の相場をリードするトヨタは7年ぶりにベースアップゼロで、平均1万100円の賃上げ要求に対して回答は8600円にとどまった。鉄鋼業界では最大手の日本製鉄などが7年ぶりに、食品業界では明治が6年ぶりにベア見送り。電気業界では、パナソニックが賃上げと確定拠出年金の引き上げを含めて総額1000円増となった。2014年以降、6年間続いてきた賃上げの勢いに陰りが出始めている。