人気アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』(以下、『まどか☆マギカ』)放送から8年。「魔法少女」たちが、自分の願いと引き換えに「魔女」と戦い、そのタイトルやアニメのタッチからは想像できない希望と絶望を描いたストーリーが、大きな反響を呼んだ。今なお根強い人気を誇る『まどか☆マギカ』の世界を引き継ぐ新作アニメ『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』(以下、『マギレコ』)が、2020年1月から放送・配信されている。主人公・環いろは役は、ゲームに引き続き麻倉ももが務める。これまでキャラクターを演じてきての印象の変化や、アニメで衝撃を受けたシーンについて話を聞いた。
――2017年から配信されたスマートフォンゲーム版『マギレコ』では第I部が完結しました。これまでの3年間、環いろはを演じてきた中で印象の変化はありましたか?
麻倉もも(以下、麻倉):いろはは、「妹を探す」という目的の軸がありつつ、本人の成長も見どころのひとつになっているキャラクターだと感じます。
最初に渡されたプロフィールには、「人と関わることが苦手で臆病な性格」という設定があったのですが、仲間と出会い、敵と戦っていくなかでリーダーとしてみんなを引っ張っていく立場になったこともあり、最初の頃と比べると、声色も変わっているんじゃないかと。
当初は声も小さめで、何も言えないモゾモゾとした感じをイメージしていたんですけど、セリフを読んでいるうちに、いろはに芯が通ってきたような感覚があって。そういった変化による声色の使い方や発言の語尾の言い方は意識的に変えています。
――現在アニメは第12話まで放送が終わりました。特に印象に残っているシーンはありますか?
麻倉:梓みふゆ(CV:中原麻衣)が、いろはたちの住んでいるみかづき荘を訪ねてくるシーンがあるんですけど、それがゲームとは印象が違うなと思ったんです。
みふゆは、いろはたちにやちよに対する親近感をアピールしてマウントを取ってくるんですけど、それを傍から見ていると面白くて、まるで昼ドラを見ているかのような(笑)。
本人たちはシリアスな感じなんですけど、クスッと笑えるようなシーンになっていて。アニメならではの面白さだなと思いました。
――アニメ化されて特に魅力が際立ったなと感じるキャラクターは誰ですか?
麻倉:竹達彩奈さんが演じられているアリナ・グレイは、発言や発声の仕方も他のキャラクターとは全然違うので、少し異質な存在なんです。
怒鳴っているわけでも追い詰めているわけでもないけれど、人を萎縮させるような印象で。それがアニメになって際立ったなと。個性的なキャラクターなので、ぜひ注目して見ていただければと思います。
インタビュー・文:吉野庫之介