新型コロナウィルスの影響で、多くの団体が興行の中止・延期を余儀なくされている。それだけ選手も試合が減っているわけだが、それをプラスに受け止めているのがプロレスリング・ノアの丸藤正道だ。
丸藤は2月にヒザの手術で短期間の入院。復帰した矢先にコロナウィルス問題が持ち上がり、ノアも3.8横浜文化体育館大会など試合の中止を決断した。ビッグマッチである3.8横浜大会は、サイバーエージェント傘下で再スタートしたノアに勢いをつけるためにも重要なものだったが、主要カードは3.29後楽園大会にスライド。
丸藤がリングに戻ってきたのは3月20日の後楽園ホール大会。DDTのリングだった。この日からDDTが興行を再開、丸藤はDDTでユニット「ディザスターBOX」に所属しており、今回はそのメンバーとしての本格始動でもあった。
HARASHIMA、上野勇希と組み、対戦したのは彰人&飯野雄貴&ロイス・チェンバース。丸藤はチョップ、死角から突き刺すフックキックとキレのある攻撃を連発。フィニッシャーの一つ不知火を決めてHARASHIMAの蒼魔刀をアシスト。チームの勝利につなげた。
(初来日のロイスに強烈なチョップ)
久々の試合に「試合ができないのはよくない状況だったんですけど、自分のコンディション作りとしては素晴らしい時間でした。肌も焼くことができたし」と丸藤。このあたりはキャリア20年を越えるベテランならではの感覚か。
ともにベルトを巻いたことがあるHARASHIMAとのタッグでは「前は取れなかったベストタッグ賞も」と意気込む丸藤。6月7日のDDTさいたまスーパーアリーナ大会では、このタッグでCIMA&高尾蒼馬と闘うことになった。CIMAとは、かつてノア日本武道館大会で6人タッグで対戦。“再会”を約束しており、それがDDTで実現する。
ノアの興行も再開し、4月4日からはグローバル・タッグリーグが開幕する。丸藤は望月成晃とのGHCタッグ王者コンビでエントリー。再び攻勢に出るホームリングでも、ベテランが存在感を発揮する春になりそうだ。
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