春の戴冠を目指し、人魚姫が躍動だ。Mリーグ2019 朝日新聞セミファイナルシリーズ・3月27日の第1試合で、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)がセミファイナル初勝利を獲得した。
この対局は起家からKADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)、魚谷の並びでスタート。
松本、沢崎が序盤からアガリを決める中で、魚谷は思うように戦う手にならない展開。「東場は難しい選択が多かった」と後に語ったように、手作りに加え押し引きでも苦労し、時に天を仰ぐようなシーンもあった。それでも今期レギュラーシーズンMVPの魚谷は、好機を待って、力を貯める粘り強さがある。
この対局でそれが訪れたのは南1局、仕掛けてタンヤオ・赤・ドラ3の8000点をアガると、続く南2局、松本の先制リーチにド無筋を切り、追っかけリーチで応戦。リーチ・一発・一盃口・赤2・裏ドラ2の12000点の収入を得て、トップ目に立った。
オーラスは跳満の親被りとなるも、リードを活かしてトップでゴール。セミファイナル初勝利を獲得した。
インタビューではほっとした表情を見せつつ、前夜に点数申告を誤ってしまったことについて謝罪した。ファイナルに向けては「まずファイナルに進むことを大切に、ポイントを積み重ねていきたいです」と、決して気負いなく、冷静に先を見通したコメント。
無理はせず、攻めるべき手をしっかり攻めた魚谷。レギュラーシーズンで個人MVPを獲得、セミファイナルでも好調を維持する戦いぶりにファンからは「女流最強!」「魚谷が女流で一番強い」と最大級の賛辞が投稿された。
また、この対局を解説していた土田浩翔(最高位戦)は「さすがMVP!力を入れずに、スーっとトップを取っていく、見事な勝ち方ですね」と評していた。
ファイナルへ向けて謙虚に構え、好機は逃さずトップを獲得した魚谷。敗退ボーダーからは遠く離れ、後はどれくらいポイントを上積みできるか。優勝へ向けて、セガサミーフェニックスのファイナルはもう始まっている。
【1回戦結果】
1着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)3万5800点/+55.8
2着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)2万7100点/+7.1
3着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)2万5300点/▲14.7
4着 U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)1万1800点/▲48.2
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)






